荒橋

福井にはまだまだ良い橋がある。

そして改めてとあるものに可能性を見出したのが今回の探索です。


僕は福井県南部に住んでいるので、当然ながら南部中心に道の調査をしています。

つまり北部は南部ほど詳しくない。

しかし県道橋を見逃すとは、油断があったと言われても仕方ない。

しっかり拾ってまいります!

レポスタート!

ここは福井県福井市。

それも福井市の中央部付近です。

正直、県庁や福井駅周辺はよく行きますし、北部の福井新聞社や福井テレビなどにもよく行くんですが、それぞれ福井ICと福井北ICを使い分けるので、この辺りの中央部を通る機会はそれほど多くないのです。


いや、言い訳だな。

実際何度か通って気付いていたのですが、レポできる時間の余裕がなかったというのが正直な所か。

福井県道128号福井停車場米松線

(ふくいていしゃじょうよねまつせん)

それがこの橋のある県道の名前です。

奥に見えるのは北陸新幹線の高架です。

2024年開通、福井県にとっては100年に1度のチャンスと言われてますね。

道の探索にもぜひ利用したいもんです。

さて、橋に目を向けましょう。

かなり幅が広い橋なので気付かない人も多いでしょう。

というか、こういう趣味じゃなければ気にもしないのかも。

荒橋(あらはし)

名前の由来が気になりますね。

この辺りの地名ではなさそう。

そしてこの名前にありがちな、川が荒れていたわけでもないと思われます。

理由は後程わかります。

読み方は対角線上の親柱にありました。

こういうのって同じ側の親柱にあるイメージなんですが、地味に珍しいパターンです。

深い理由もなさそうですが。

親柱の情報といえば、竣工年ですよね。

昭和27年3月竣工、まさにコンクリート時代。

そしてこの竣工年は最後の親柱の情報とぴたりと一致します。

芝原用水(しばはらようすい)

この川は用水路、しかしただの用水路ではありません。

遡れば江戸時代の福井城への治水に端を発する由緒ある用水路。

それがこの芝原用水なのです。

当ブログでは過去に相生橋をレポしています。

あちらは取水口に近い位置、こちらはゴールの福井城に近い位置です。

ちなみに福井城は現在、福井県庁社になっており、全国一攻め落としにくい県庁として有名です。

がっつり堀に囲まれてますから。

古い町の用水路はやはり馬鹿にできない。

特にここもそうですが、「上水」と名前がつくところは歴史あるところであり、そこに架かる橋も当然古いものと予想することが出来ます。

街道筋と用水がぶつかる場所は要チェック。

これが今回、僕が得た新たな学びです。

芝原用水はちょうどこの荒橋を分岐点として2手に分かれます。

最近ではこの用水を辿る歴史探訪なんてのもあるみたいです。

なかなかマニアックですが、ちょっと興味ある自分もいます。

さて、話を橋に戻しましょう。

最初に言った通り、現役県道でしかも市街地ということで、実は結構な交通量のあるこの場所。

写真撮影も一苦労です。

道幅も広いのでおいそれと渡れません。

欄干がなかなかオシャレ。

相生橋もオシャレさんだったので、他の橋も探していたいと思います。

結構あると思うんだよなぁ。

ここはかつての奥越へ続く道、志比口という地名もまさに「志比への入り口」という意味です。

現在は永平寺町のエリアですが、かつては上志比村(かみしひむら)と呼ばれた旧自治体へ続く道だったのです。

そんな街道を示すかのように川上神社が橋の脇にありました。

やはり現代でも街道は重要な役割を担っています。

研究は怠れませんね。

芝原用水、今後要チェックだ・・・。


以上、荒橋編


この道往けば act2

福井県を中心とした。酷道、廃道、旧道、峠、隧道の探索ブログ

0コメント

  • 1000 / 1000