白浜トンネル旧道 報われぬ努力編
この分岐、あなたはどちらを選びますか?
こういう場合、大事なのは地図読み。
地図と現地の地形を比較し正解を導き出すのです。
改めてみるならば明らかに右のほうが道はまともに見えます。
左はなんか怪しい瘴気が漂っているような・・・
地図を見ると基本的に半島に忠実に沿う地形だと判断。
となれば右だよね。
海岸沿いに行けばいいわけだから。
進むべきは右と見た!!
暫く進むと崩落現場に遭遇しました。
これは間違いなく崩落現場です。奥がスプーンで抉ったように陥没しています。
崩落地に接近。
ここまでは道が確かにありましたが、崩落地の奥に平場を見出せません。
結構奥まで崩れてるのか?
何はともあれ踏破します。
崩落地を高巻きます。
しかし結構古い崩落のように感じました。
まぁ廃止から時間がたってるでしょうからね。
平場はどこだ!?
次の路盤があるはずの位置に平場がありません。
地形的には確かに古い地すべり地形。
ごっそり逝ってる可能性はありますが、それにしてもこんなに跡形もないなんてことあるか?
仮にも舗装されてたんだぞ?
ものの見事に道がない
これは狐に化かされたか。
もともと道はあそこまでの作業道だったのでしょうか。
しかし一度入った道からはなかなか引き返せないのがオブローダーの性と言うもの。
あの岬の先端までは行って見ます。
若狭湾(わかさわん)の支湾である内浦湾(うちうらわん)と高浜湾(たかはまわん)を隔てる音海半島(おとみはんとう)に位置するこの道。
行き着いたこの尾根は、その音海半島の根元から東に突出する小尾根です。
リアス式海岸として有名な若狭湾ですが、実はこの音海半島から敦賀湾までがリアス式海岸で、音海半島より西は隆起海岸となっています。
リアス式海岸は沈降海岸なので、真逆の作用が起こったその狭間にこの音海半島はあるということになります。
同時に起こったわけではないでしょうが、それだけでここが一種の特異点であることがわかりますね。
ダメだ!!
ここに道はない。
尾根を回る道にはそれ相応の形跡があるはずですが、ここにそれは全くありませんでした。
つまりはミスルート。
可能性はあの2択を外したこと以外に考えられません。
とんだ罠だったぜ・・・。
まぁ廃道探索では良くあることです。
ここはまだ単純でいい。
間違えれば次は正解なんですから。
正解はこっちだけど!!
禍々しい・・・。
なんか瘴気を感じるぞ・・・。
なんか変な写真撮れた(汗
いや、瘴気というか臭気がね。
丁度切通しの斜面付近で、ピグレットがお亡くなりになってました。
まぁそれはとても公開できる有様じゃなかったのでこんな写真でお茶を濁します。
振り返ればこんな状況でした。
なるほど、通ってみれば豪快な切通しだったんですね。
パッと見、沢に見えたんですが抜けてしまえばこんなに素晴らしい道路風景でした。
そしてこっちにもゴミが。
相変わらず古いゴミですが。
不法投棄はいただけませんが、ゴミの古さでその道にどれだけ一般人が入っていないかを測る材料にはなります。
ここにはかなり長い間、一般の車は入っていないようです。
まぁあの切通しは崩れているので、向こうからはもうここに四輪車は入れないでしょうが。
さっきまであの尾根の反対側にいたんでしょうね。
ここから見ると結構な違いに見えますが、現地ではなかなかわからないもんです。
地図見ながら間違えましたからね。
そしてここも海の廃道と呼んでもいいでしょう。
斜面の直ぐ下は海岸線です。
だからこそあの崩壊地突破はそこそこ命がけだったんですが・・・。
まぁ自分の間違いなので誰も恨めませんが。
やはりここはいい!!
上質な廃道です。
こういう道は意外と少ない。
誰もが想像する廃道はこんな場所でしょうが、実際は藪まみれだったり泥まみれだったり崩れまくってたりと一筋縄ではいかないものばかり。
ただただ気持ちよく歩ける廃道はとても希少な存在です。
もちろん廃道らしく枝の妨害なんかはありますが、真夏のこの時期にこの程度ですよ。
ちょっと奥さん、凄くないですか。
これひとえに落ち葉の下の舗装のおかげでしょう。
そうでなければ説明が付かないです。
0コメント