利椋峠 遁走の結末編
どうすんだよこれ
進行すべき道を見失った僕は悩みました。
ここはいったん下って、道を探すべきか。
それとも直登して尾根を目指すべきか。
しかし実際は、気が付けば元来た道に戻れるかも不安な状態なところにまで来ていました。
これは本当に遭難の危険がある。
悩んだときは尾根へ出る!
これが山の鉄則!!
道らしきものはある・・・。
ただこれはあくまで平場が見えるという程度の物。
道という確信はありません。
写真左下から中央へ向かうものがそれですが、連続性なく途切れています。
ほらまた途切れた・・・。
電線が伸びる先が目印となりますが、あくまで目印。
これに騙されたことは数知れません。
ここで恐れていた事態が。
笹薮復活
反発力の強い笹薮は斜面登攀において、非常に厄介な存在です。
なにせ重力+リュック+反発で、真後ろに転がる確率が飛躍的に上がる。
正直勘弁してください。
突入前に振り返って一枚。
若干足に来てますが、まだ行けます。
滑落の心配はないだろう。
むしろこんなけ笹があれば途中で止まる。
行くぞ!!
おりゃあああああ!!!
がさがさがさがさがさがさ・・・ガサ!!
!!!!!!
いやぁあああああ!!
なんかいたなんかいたなんかいたなんかいた!
なんかいた!!!
1m以内の至近距離で明らかに自分以外の動物が動いたのです。
そこから僕は跳ねるように音とは反対側に飛び退き、一気に斜面を駆け上がりました。
心臓に悪いからやめてくれ!!
取り敢えず生きているのでぷーさんじゃなかったようですが・・・。
こういうことする奴は大概キジかな・・・。
アイツらチキンレースしやがるから・・・。
謎の生物のおかげで(?)尾根が見えてきました。
しかし明らかに鞍部じゃないな・・・。
もはや道筋を正確にたどるのは不可能と判断。
尾根から峠を目指すこととします。
まだ上の方にも笹薮あるなぁ・・・
出来る限り迂回して行こう・・・。
もう1回あったら心臓マジで止まるぞ。
言っときますけど。
写真で分かるレベルの斜面て相当ですからね。
道の勾配じゃないですよこんなもん。
完全に場違いなことしてます。
こんなところでも人の手が入ってるということが驚きです。
林業の跡ですね。
とりあえずちょっと腰掛けさせてもらいますね。
さて再び・・・。
薮に埋まるか・・・。
ついに藪は背丈を越えてきました。
猟師の方に誤射されないだろうな。
人間だよ、藪まみれだけど。
はぁはぁはぁ・・・
きっつい!!!
峠を見つけるために、そして生還する為に、この直登は何としても成功させねばなりません。
しかしきっつい!!!
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