紀伊半島遠征第14弾 六把野井水拱橋

今回のネタ、ちょっと紀伊半島からは離れてるんですが、まぁ三重県内だし紀伊半島の根元っちゃあ根本だし、まぁいいかなと(笑)

そして四日市の妻の実家から家族を連れて帰宅中に寄ったので頗る時間が無い状態でのレポですの、ご了承お願いします。

懇意にさせていただいている同趣味の方のブログでここを見たときから、必ず行きたいと思ってた物件でございます。

場所はここ!

この橋があるのは現役鉄道。

三岐鉄道北勢線(さんぎてつどうほくせいせん)

三岐鉄道は近鉄王国である三重県において、唯一一度も近鉄に吸収されていない私鉄です。

しかしこの当該路線である北勢線は2003年に近鉄から譲受された路線なので、この橋を作ったのは近畿鉄道株式会社ということになります。


この路線、実は戦前からある路線でして、非常に歴史的な建造物が多い区間としても知られています。

空襲も受けてませんしね。


そしてこの橋の名前、これがまた厳つい。

六把野井水拱橋

(ろっぱのいすいきょうきょう)

百聞は一見にしかず!

括目あれ!!

かっこよすぎる3連アーチ橋!!

しかしあれは目的の橋ではありません。


六把野井水拱橋のすぐ隣に位置するこの橋。

明智川拱橋

これはいい。

ここは色んな季節に来て、その季節を楽しみたくなる橋だ。

しかし彼はまだ前座、大トリはその奥に控えています。

振り返って見たいなべ市の街並み。

二ノ瀬越以来の登場かな?

そして僕の背中にはもう見えています。

明智川拱橋を横目に畦道を突き進むと、それは現れます。

この時点では普通の橋。

むしろさっきの明智川拱橋の方がすごいと感じられます。

近づくにつれて感じます。

あの橋、何かがおかしい。

この言い知れぬ感覚、これはいったいなんだ??

なんだこの違和感!!!

気持ち悪い!

なんかよくわからないけど気持ち悪いぞ!!

この得も言われぬ気持ち悪さの原因が、この独特のコンクリートブロックの積み方が原因です。

ねじりまんぽ

それがこの積み方の名前。

いや、別にふざけてませんよ?

マジでこんな名前なんですって!

京都の琵琶湖疏水の粟田口隧道が有名ですが、ここにもあったんですね。

ねじれてるねぇ

このアングルが一番よくわかる。

しかし実はこのねじりまんぽ、煉瓦アーチで用いるのが基本です。

僕の知る限り、コンクリートブロックによるねじりまんぽはここだけ。

非常に貴重な土木遺産です。

そのためここは土木学会推奨土木遺産に選定されています。

合わせられているめがね橋はもちろん上記の明智橋拱橋です。

名前にある拱橋とはアーチ橋の和名です。

そして井水というのは地下水や井戸水のことを指します。


しかし基部を見ると構造がよくわかりますね。

列車の進行方向と水平にブロックを積んでいるわけですね。

しかしものすごい斜ってますねぇ。

アーチの意匠にもねじりまんぽならではのこだわりがありました。

北側のアーチは楯状迫石が採用されていてオシャレ倍増です。

そしてその先には見逃せない銘板らしきものがありました。

大分薄れていましたが、まだ解読は可能でした。

「北勢鉄道線六把野井水拱橋」

かっこいいなぁ・・・。


さて長かった長かった紀伊半島遠征はこれにて締めとなります。

次回は再び福井から素敵な道路風景をお伝えします!


以上、紀伊半島遠征第14弾六把野井水拱橋編

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