清水谷隧道 後編
光のカーテンの奥に見えた清水谷隧道。
前編からの荒れた道も無事、ここまで持ってくれました。
一瞬で終わった・・・。
清水谷隧道(しみずだにずいどう)
今はコンクリートの壁に、厚くその洞内を封印されています。
なかなか歴史を感じる扁額です。
昭和30年竣工、戦後しばらくの気合の入ったお姿です。
そして人の通行は不可能ですが、電線(?)関係ではいまだ現役のご様子。
中で切れたらどうするんだろう?
もともとは移動式の封鎖だったのか、その名残が置かれていました。
今は埋め立てられて、再起は無理そうです。
まぁあんなけ壁造られたら端から無理ですが。
現代交通の状況から考えればやはり狭い清水谷隧道。
高さ制限バーがゆがんでいます。
これはなんか当たったというより、雪の影響でしょう。
この辺りは全国屈指の豪雪地帯でもあります。
徐々に自然に還っていく清水谷隧道。
今は旧道の行き止まりの存在でしかありません。
きっとこの先、人間世界に帰ってくることはないでしょう。
その姿がこの先どう変わっていくのか、楽しみでもありますね。
ワ――――プ!!
新清水谷トンネルを使って池田町側へ移動してきました。
中央にぽっかり空いた穴。
一種異様な光景にも見えますね。
現道との接続はこんな感じ。
反射板が越前市側と共通しているので、目印に使えます。
こちらの方が鋭角に交わり、谷に向かうので、旧道としてはナチュラルな形ですね。
まさに「谷」という風景
日本の原風景ともいえるのではないでしょうか。
急峻な山の地形、そりゃ古くから隧道掘らないときつかったんだろうということが想像されますね。
今はもう動くことはないであろう気温表示電光板。
主要地方道時代の名残です。
そしてこの写真にはとある重要なものが写っています。
分かる人にはわかるかな?
通行規制区間のはじまり・・・。
ここからがいよいよ旧道の本領発揮というわけか・・・。
一路、谷の奥地へ進んでいく旧道。
これだけ見ると現役と言われても納得できそうなほど、道は穏やかです。
明らかに越前市側より広い池田側。
池田側の方がこの道にかける意気込みが強いということでしょうか。
2つほど沢を越えて道は登っていきます。
これは分かりやすい・・・
池田側にはスノーシェッドが取り付けられていました。
しかしこれはもしかして私有地になっているのかな?
隣の空き地へのダブルトラックが気になります。
スノーシェッド内も・・・、これは入るのがたばかられます。
完璧倉庫化してるな・・・。
思いのほかなんもなかった!!
もっとごちゃごちゃしてるのを想像してたよ・・・。
ある意味よかったですが、特に気になるものもなさそうなので中に入るのはやめとこうかな・・・。
どう見ても塞がれてるしねぇ
あの壁の奥には溢れんばかりの闇が満たされているのでしょう。
怖いような不思議なような、何とも言えない気持ちに襲われます。
簡易的なチェーンで塞がれた清水谷隧道池田側。
このチェーンは越えずに踵を返します。
必ずまたここへ来ることになるのです。
パイロットレポでも触れたとおり、この谷の闇はここだけではないのですから。
さて先ほども載せたこの写真。
田んぼをはさんだ奥に道らしき平場が見えませんか?
皆さんご察しのとおり。
あれが清水谷の旧旧道
あの先には僕がまだ見ぬ初代清水谷隧道が眠っているのです。
この先、もう一つ探索対象があったこの日はここに突入している時間はありませんでした。
だがしかし、捨て置けるものでないのは確実。
大丈夫、雪中探索ならある程度こなしてきた。
大雪が降る前、もしくは降った後にでもここの探索は可能だ!
いずれ再訪をお約束して!
清水谷隧道編
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