富山遠征第4弾 加越トンネル

日本に存在する最高の鉄道システムとは何か?

この問いに答えられない人はなかなかいないでしょう。

そしてその答えはほぼ間違いなく一致するはずです。

新 幹 線

世界にも輸出されるその技術は他国の高速鉄道と比較しても、スピード、安全性、静動性等の面においてトップクラスです。


当然その路線やコース選びは慎重に慎重を期されます。

国家の一大事業であり、場合によっては土地の買収や駅の建設によって、その地域、エリアに莫大な利益をもたらします。

そんな国家プロジェクトである新幹線が現在、我らが北陸地方を貫いているのです。


北陸新幹線

この圧倒的な大物感。

こいつに廃隧道なんて言葉は似合わない。


しかし何事にも例外は存在します。

それでは見ていただきましょう。

世にも珍しい、

新幹線の廃トンネルを!

レポスタート!

ここは富山県小矢部市。

富山県道・石川県道74号小矢部津幡線

(おやべつばたせん)

田舎の主要地方道らしい道です。

地図で見るとこの辺りですね。

本当に何も知らなかったら多分停まらない。

様々なソースからここに目星をつけて辿り着きました。

なんの変哲もない田舎道。

正直、目印にするものもありません。

あえて目印を挙げるなら、隣を流れる湯道丸川(ゆみちまるがわ)が大きく曲がる箇所。

ここが一番見分けやすいかなといったところ。

それでも注意は必要です。

さて、目指すポイントは当然、山側。

ひとまずそれらしき場所に目星をつけていきましょう。

目星どころじゃなかった!

これ逆から来たら結構丸見えだったな・・・。

加越トンネル(かえつトンネル)

これが天下の北陸新幹線の廃隧道と呼ばれるものです。

しかし、みんな思ったはず。

小さくねえかと

近づきたいのに春の泥濘が邪魔をする・・・

これマジで思ってる5倍埋まります。

もう既に足は泥だらけ・・・。

明らかに小さい断面の廃隧道。

それもそのはずこの穴には重大な秘密が隠されているのです。

未成廃トンネル

つまりはこのトンネルは掘削途中に廃棄されたということです。


1989年に難工事先行工事個所として調査掘削がスタートしたのですが、途中で変更になったのが主な原因。

1988年以前 金沢駅-高岡駅-富山駅(フル規格)

1988年   金沢駅-(スーパー特急)-高岡駅-(在来線)-富山駅

1989年   加越トンネル調査掘削開始

1991年   金沢駅-(スーパー特急)ー 石動駅 ー(在来線)- 高岡駅ー(在来線)ー 富山駅 加越トンネル工事中止および放棄決定

2004年   金沢駅-新高岡駅-富山駅(フル規格)


工事決定から放棄までが早すぎる!

まさに北陸新幹線のグダグダに振り回されたトンネル。

結局、転用の話も出たようですが現状のまま放置されているみたいです。

本来ならここから先に鉄道が伸びていたのか。

いや、あくまで調査掘削だから違う場所だったのか。

そんな妄想が膨らむ廃トンネル。


特殊性でいえば全国的にも類を見ないでしょう。

さすがに入るのは無理でしたが、一見の価値はあるかな。

てか、一見しかできませんが・・・。


以上、加越トンネル編

この道往けば act2

福井県を中心とした。酷道、廃道、旧道、峠、隧道の探索ブログ

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