二天橋

本当は石川遠征と言いたい・・・。

しかし最近もう、加賀くらいなら遠征というレベルでもない。

2012年から始まったこのブログも引っ越しを経ながら13年目に突入してます。

そろそろ県内ネタは相当なもの以外やり尽くしているのですよ。


というわけで今日は単発の石川県加賀市の物件へ。

あいつらの従兄弟をご紹介しましょう。

レポスタート!

ここは国道364号から東に折れた地点。

この辺りにいい橋があることは実は最近知りました。

というのも、あまりこの道路界隈のネットワークに持ち上がらなかったんですよね。

いわゆる文化財として取り上げられているのを発見し、これは行かねばとなったわけです。

多分にあいつらがヤバすぎてこちらが薄れたというのもありそうですが。


そしてここはもう目的の物件の目の前。

振り返ってみましょう。

二天橋(にてんばし)

この規模のアーチ橋は珍しい部類に入ります。

そして、深いことは気にしなくてもいい。

かっこいいじゃん!

しかしカッコいいお名前だと思う。

この名前はこちら側の町名である加賀市二天町(にてんまち)に由来しています。

二天とは仏教の四天王のうちの二体を指したり、仁王と言われる阿形と吽形を指したり、日輪と月輪を指したり、宮本武蔵を指したりと、いろんな言葉があります。

ちょっと探ってみましたが、ちょっと分かりませんでした。

地元の古老に聞けばわかるかなぁ。

そしてこの橋の特徴として、向かって左の親柱にしか情報がない点。

もう片方はのっぺらぼうでした。

まぁそれはそれとして、短い橋です。

とりあえず渡りましょう。

先ほどから言っているあいつらとは、同じ川に架かる3兄弟のことです。

大聖寺川(だいしょうじがわ)

やはりこの橋に架かる橋は普通の姿をしていてはいけないのか。

この橋も見ての通り、只者ではありません。

こちらは上流側。

この上流側に近い順から下の3つの橋が架かっています。

黒谷橋
あやとりはし

蟋蟀橋

三者三様、それぞれに個性のある三兄弟です。

こちらに来られる方は、この二天橋もリストに加えていただけますと幸いです。

そして、ここも珍しい橋で間違いありません。

それはこの架橋形式。

ボウストリングトラス橋

一見アーチ橋に見えますが、これは列記としたトラス橋。


このカクカクとした上弦を弓幹、路面横にある直前の下弦を弦と見立ててボウ(弓)ストリング(弦)と名付けられています。

正確に言うなら左右が分かれているので、ボウストリングポニートラスということになりますね。

ボウストリングはあくまでトラス橋なので、、上弦部は曲線ではなく直線で構成されています。

要するにΔを組み合わせて無理やりアーチのような形にしているとみることが出来ます。

というわけで、ボウストリングの最大の特徴がこの△の組み合わさった部分。

いやぁいい。

いいスチームパンク具合です。

このリベット大好き。

反対側の親柱も向かって左だけに情報がありました。

こちらは読み仮名ですね。

欲しい情報はありませんでした。


しかしこの橋、文化財として登録されているだけあって情報はしっかり分かっています。

昭和6年竣工
土木学会選近代土木遺産Cランク

昭和1桁はやはり面構えが違います。

加賀の歴史の生き証人ですよ。

位置としては山代温泉と山中温泉のちょうど中間地点。

二天町という交差点もあるのでわかりやすいです。

ボウストリングポニートラスを満喫したい方はぜひお越しください。

山中温泉の三兄弟の陰に埋もれた橋。

しかしその価値は紛れもなく素晴らしいものです。

ここに訪れる際は、お忘れなくこちらの二天橋もセットで訪れてみてください。


以上、二天橋編

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福井県を中心とした。酷道、廃道、旧道、峠、隧道の探索ブログ

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