九十九廻坂 後編

ここまでの道のりが嘘のような高規格なトンネル。

九十九廻坂トンネル

(くじゅうくまわりさかトンネル)

福井県下で初の林道トンネル。
冬季でも通行可能な貴重な道です。
という触れ込みなんですが、この奥越の豪雪地帯で本当にあの道が冬も通れるのかが疑問です。
冬に来たことないので確信は持てませんが・・・。
延長615mのそこそこの長さを持つ九十九廻坂トンネルを抜けるとすぐに橋。
この辺りは徳山にも見られる高規格道路の特徴です。
あっちは国道なのでレベルが違いますけどね。
本来の九十九廻坂は福井市側からのみ、道が辛うじて残っているようです。
崎の県道を突き詰めた先のと歩道を行くのですが・・・、なかなかの有様のようです。
そしてこちら、大野側の道は既に道と呼べるようなものはないとのこと。
完全廃道か。
そそるじゃないか。

大野市(おおのし)

福井県最東端の市であり、日本屈指の山岳地帯である両白山地を抱えます。
その中にあってこの西側は比較的マシな地域です。
市域も西に偏っているので町に近いのがこのあたりです。
それでもなお、この高度感。
標高501m、大野市が盆地なことを考えてもなかなかの高さです。
やっぱ奥越は伊達じゃないです。
福井側には見られなかったヘアピンが現れました。
その分一気に高度を下げているということ。
大野盆地はもうすぐそこです。
先ほどのぷーさんとの遭遇のおかげでめっちゃ藪が気になる。
これはしばらく引きずるな。
一人で藪はいるのが怖くなる・・・。
霧吹く谷とはこういうのを言うんだろうか。
正に噴出しているかのような光景に息を呑みました。
幽玄な光景です。
モルタル吹き付けの巨大な岩盤。
やはり大野側は無骨な印象を受けます。
言い換えれば道の作り方が強引。
最近の道のような印象です。
この辺りにはかつて牛ヶ原城(うしがはらじょう)というお城があったとのこと。
しかし謎の多い城らしく、どの範囲に城があったかも定かではないらしい。
そんなこともあるんだね。
ヘアピンカーブは3つほどありました。
個人的に琴線に触れたものはありませんでしたが(笑)、線形としては嫌いじゃありません。
そしてここが県道との接点。
滋賀県道531号の始まりを思い出す光景です。
あそこは森でしたが、こちらは山。
乗り越えるべき関門はこちらのほうが多いのかもしれません。
つまりここからは再び福井県道172号に復帰したということ。
心なしか、道も良くなった気もします。
いきなり壁画が現れた!
なんじゃこりゃ??
絵が何なのかは分かりませんでしたが、とりあえずこいつは砂防ダムらしいです。
そしてここはもう県道のはずなんですが、林道の案内が出てますね。
どういう指定になっているのか一度しっかり調べてみたいもんです。
地図って案外間違えてるからね・・・。
最後のRの大きなヘアピンカーブ。
満喫できました。
大野の町は霧に沈んでいました。
かの有名な天空の城、大野城もこういうきりがたまりやすい地形だからこそ生まれるもの。
水のまちとしても知られてますし、いいのかもしれませんね。
ここで案内無しの右折が登場。
軒先系としても酷い扱いか。
まぁ実用性の低さは否めませんね。
だいぶ街に入ってきましたが、交通量は少なめ。
まぁまだまだ郊外ですが。
県道に入ってから初めてのヘキサ!!
ついに県道としての格を手に入れたか!
もう終点間際なのに・・・(涙。
のどかな田園地帯を行きます。
晴れてれば気持ちのいい道なんでしょうが、今は全てが物悲しい・・・。
そしてここで道は再び右折させられます。
ちゃんと卒塔婆ヘキサも完備。
レベル上げたな。
ここで鉄道と出くわします。

JR越美北線(えつびほくせん)

越美の名の通り、もともとは岐阜県(美濃)までの路線計画でしたが、かなり早い段階で頓挫し今に至っています。
かつては下荒井隧道有する京福電鉄越前本線が平行していましたが、現在では大野市に至る唯一の鉄道路線となっています。
そして大野市街地に着いて終了。

国道158号

直進すれば油坂峠方面へ、右折すれば福井市方面へ向かいます。
え?僕?
そんなの聞くまでもないじゃないですか(笑。
赤が探索した県道172号およびふるさと林道大野美山線。
青が本来の県道指定です。

青に関しては若干資料によりばらつきがあるので不正確な部分もありそうですが、概ねこのような感じ。
登山系HPでも峠の詳細は全然載ってないんですよね、ここ。
探索し甲斐がありそうです。
晴れの日に、ぷーさんに気をつけていってきたいと思います!

以上、九十九廻坂編

この道往けば act2

福井県を中心とした。酷道、廃道、旧道、峠、隧道の探索ブログ

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