九十九廻坂 前編

今回はいきなり峠の名前をご紹介したいと思います。
インパクトある名前の峠というのはいろいろあります。
アセボ峠蝙蝠峠ウツロギ峠暗峠などなど・・・。

しかしこの手の目立ち方は、このブログでは過去に1つ。

九十九廻坂

(くじゅうくまわりさか)


漢字4文字の峠。

このブログでは過去に鋳物師戻峠をレポしています。
全国では倶利伽羅峠(くりからとうげ・レポ未)、九十九曲峠(くじゅうくまがりとうげ・レポ未)などがあります。
しかし確実に県内では唯一。
そのお姿、拝見しましょう。
レポスタート!
ははは、絶好の探索日和ですな(白目)。
探索中のこのレベルの雨は温見峠を越えた直後以来かもしれません。
またカメラの調子が悪くなるやないか。

現在いる場所は福井県福井市(ふくいし)。

福井県道31号篠尾勝山線(しのおかつやません)

ですが、この交差点でお別れです。
写真の右に行く道がこれからの進路。
ちなみに県道31号は左に進みますが、すぐに分断区間を迎えます。

福井県道172号皿谷大野線

(さらたにおおのせん)

これは素敵だ。

この雨空にぴったりの道だ。

これはかつて何度も見たダメな県道だ・・・。
セレナちゃんで車幅はギリギリ。
対向車が来たら鬼バック確定です。
来ないですけど。
浸水一歩手前ですけど・・・。
このあと大丈夫だったかは誰にも分かりません・・・。
さてここで分岐が現れました。
県道本線は直進が正解です。
ただしどこへも行けません。
分断県道です。
つまりさっきの交差点はこの林道以外どこにもいけない分断県道同士の交差点・・・。

活路は左。
ここが今回の目標へと至る道です。

ちなみに古来からの九十九廻坂の峠としてはここを直進が正解となります。

車両はもちろん、徒歩でもなかなか辛い道のようですが。

ふるさと林道美山大野線

(みやまおおのせん)

美山とは平成の大合併以前に存在したこのあたりの町名です。

足羽郡美山町(あすわぐんみやまちょう)

2006年に福井市に編入合併した町です。
しかしこの辺りはもともと大野郡(おおのぐん)に所属していた町村が合併して美山町となった地域。
大野市との繋がりの方が強いようです。
コンクリート舗装の林道。
行く先には霧が満ちています。
ここからが本番か・・・。
雨は小降りになってきましたが、その代わり霧が凄い。
高倉峠といい、今年は霧に邪魔されるな。

麓からの距離はそれ程ありませんが、大野市は盆地のため標高が高く、この地点でも400mを超えています。
雲が降りてきてれば十分、かかる位置ですね。
最初の比較的勾配の厳しい区間を過ぎると、アスファルト舗装に切り替わりました。
この辺も林道らしいつくりですね。
暗峠みたいに国道でもコンクリートって変態もいますが。
雨は人の気配を殺します。
特にこういう激しい雨の日は。
雨音で車の音もかき消されていたのかもしれません。
カーブを曲がるたびに異世界に迷い込んでいくような不思議な感覚。
雨の森には非日常を体感できる魅力があります。
この日も正にそんな日でした。
そう、その出会いは突然でした。
初めてレンズに納められたこいつ!
わかりますかね?
写真中央・・・

ぷーさん!!!

いやね、ぞろぞろ歩いてきたんですよ。
親子で。
いやぁ、マジでびびった。
親子連れは一番危険ですから。

そして慌てて撮ったギリギリの一枚がこちら。
このあたりを探索される際は十分にご注意下さい・・・。
ぷーさんとの遭遇地点は東屋のある公園のような状態になっています。
駐車場もあり、本来はここに憩いの場を作りたかったのでしょうか。
しかしこの辺りにはメジャーな山もないしなぁ。
マイナーな方の経ヶ岳(きょうがだけ・764.9m)くらいしか・・・。
そしてここには林道の開通記念碑が置かれていました。
この林道の開通は2001年。
21世紀に入ってから開通したニュータイプです。
非常に画期的だったこの林道の開通。
美山と大野が繋がるというのはなかなか一筋縄ではいかないのです。
それを象徴するのが、福井県下唯一の存在であるこいつ。

トンネルだけ立派!!

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