第2次三重遠征第1弾 末広橋梁

可動橋

これ、きっと男の子ならきっと一度は見てみたいと思う代物ではないでしょうか。
アニメでこの橋の真ん中に止まって、両足が開いていく・・・なんてシーン、きっと誰もが見たことがあると思います。

しかし河川航路が一般的な欧米に比べ、日本では川を大型の船舶が航行する場面は少なく、そもそも可動橋の必要がある場所自体が少ないのです。
それも敦賀市の港大橋などのように、橋自体を高くすることでその問題を乗り越える橋も多く、可動橋が少ない理由の一つになっています。

しかしもちろん、日本にもあるのです。

その中でも日本最古の現役橋があるのは僕のセカンドベース、三重県四日市市。
これを取り上げないわけにはいかない!
レポスタート!

いかにも港の光景!

それもそのはず。
ここは国際拠点港湾の指定港湾であり、特定港。
東海地区では名古屋港に次ぐ規模を誇る。

四日市港構内なのですから。

構内に延びる線路。
今はもう休線ですが・・・、

ちなみにこの線路は独立支線という扱いではなく、JR関西本線の構外側線という扱いになっています。
もちろん貨物のみの取り扱いです。
この辺りは四日市港の埋立地としては最も古い地区になります。
地区の名は末広町。
つまりここに架かる橋の名は・・・、

末広橋梁(すえひろきょうりょう)

ということになります。

所謂、可動橋には旋回橋(橋が水平に開く)、昇開橋(桁自体を持ち上げる)、跳開橋(橋が垂直に開く)という種類がありますが、これはその中でも跳開橋の一種。
それもかなり特殊な形状をしています。

この跳開橋は鋼索、つまりはワイヤーを用いて橋を跳ね上げます。
このような形式の橋は、架橋例が少なく、製作者である山本卯太郎氏の名前を取って山本式跳上橋(やまもとしきはねあげばし)とも呼ばれます。
しかしこの橋、もちろん現役なので渡ることはできません。
だが跳ね上がるところを見ることはできます。
見たい・・・!!
この橋、なんと国の重要文化財に指定されています。
昭和6年竣工の跳開橋であり、しかも日本最古とくればそれも納得です。
しかもセントレアを建設の際には、なんと1日12回も開閉したこともあるとのこと。
頑強さも折り紙つきです。

やっぱりかっこいい!!

タワーブリッジのような中央で開くタイプはやはり王道ですが、これはこれでいい!
しかしこの日は結局船は通らず・・・。
平日は逆に常時跳ね上がっていて、電車の通行があるときだけ降りてくるようです。
つまりダイヤを確認すれば、確実に見ることができるということ!
休日に来たのが悔やまれる・・・。
このあたりは既に倉庫街となっていて、部外者はちょっと立ち入りにくい雰囲気。
まぁ看板があるってことは入っていいってことでしょうから、僕は容赦しませんが。
非常に短い国道である国道164号からのアクセスが有効ですかね。
ちょっと分かりにくい場所にありますが、よく探せばすぐ見つかります。

現役日本最古の可動橋

それは今もなお、日本の工業を支える第一線でバリバリ働く立派な橋でした。
そこには昭和初期生まれのくたびれ感も悲壮感もない。
ナイスシニアな雰囲気をまとっています。
末広橋を離れ、別の橋へやってきました。
この橋から末広橋を撮ってやろうかと思いましたが、こいつもなにやら様子がおかしい。

なんで警報機ついてんの??

何を隠そうこの橋も可動橋なのです。

臨港橋(りんこうはし)

つまりここを船が通る際には2つの可動橋が同時に跳ね上がるという極めて珍しい光景を見ることができるのです。
ホント惜しいことです・・・。
これが位置関係です。
もし見に行く際はぜひ、セットでどうぞ!

跳ね橋がある港の光景

ちょっとノルタルジーで、情緒ある風景。
いつまでもこの景色を大切にしてほしいものです。

以上、末広橋梁編

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