椿峠 Revenge
このレポは正直、公開するかどうか悩みました。
しかし自戒も必要だろうということで、嘘偽りなく書かせてもらいます。
お恥ずかしい所もありますが、読んでいただければ幸いです。
今回の目的は前回、麓でフェンスに阻まれたあの場所。
椿峠
この峠に向かわれる際はくれぐれも自己責任の上で訪ねられるようよろしくお願いいたします。
前回、僕の前に立ちはだかったこの害獣防止フェンス。
この先に必ずあるであろう椿峠に立つべく、
僕は今回、この場所から徒歩にて反対側のフェンスを目指します!
じゃん!
施錠されていなかったし、立ち入り禁止とも書いていないので、
ごく普通に入ってきちゃいました。
ちょっと待っててね、てぃーだくん。
すぐに戻ってくるからね!
道路状況は植物が張り出してきている以外は、
フェンス前と変化なしです。
張り巡らされている害獣防止フェンスは現道での動物との事故を防ぐためのものでしょう。
事実この探索中に2度も鹿と遭遇。
なかなかのエンカウント率。
山側には旧道でおなじみのポールつきコンクリートブロックが。
やっぱ車両立ち入り禁止みたいですね。
ぼくは車両じゃないので堂々と行きますよ。
しばらく行くと徐々に道幅が狭まってきました。
これがかつて一級国道だったというのだからびっくりですね。
離合区間もほとんどありません。
マジでどうしてたんだろ?
現役トンネル好きにはたまらないさそうな角度の写真。
現道の椿トンネルです。
全体を通して勾配はそれほどではないので、
じわじわと標高をあげている印象があります。
昔の街道筋って感じがする道形ですね。
そして旧道らしいものを発見しました。カーブミラーの屍。
これがこのまま放置されているところが旧道という実感をもたらしてくれます。
しばらく行くと分岐がありました。
右から上に向かっているのが旧道です。
この道はすぐに行き止まり、どこに付くかはすぐわかりました。
それは・・・。
JR小浜線
どうもこの辺りまで旧道は保線用道路として使われているようです。
そして今まで邪険に扱われていたこの小浜線ですが、
今回は探索において重要なファクターとなるのです。
それは前回「椿峠編」を公開後に、
車両通行止め前にこの道を通ったことがあるというN氏からの情報、
「旧道は遮断機のない踏切で小浜線を渡っていた」
これは重要な情報!
現状がどうなっているかしっかりチェックせねば!
そして小浜線との併走が始まります。
これも情報通り、このまま仲良く歩いて行くと・・・。
椿峠、着。
旧国道らしい掘割の峠です。
かつて関峠以上に血が流れた古戦場でもあるこの峠。
現在はその面影は見えません。
ただ穏やかな、里山の峠と言う雰囲気が気持ちを穏やかにしてくれます。
さて峠に立てたことで、気持ち的にも一段落。
残すところは反対側のフェンスを見るだけです。
写真は一瞬、「未舗装!?」と浮足立ったら、
実際はガレてただけだったという写真。
轍草がよく似合います。
しかしこの時点で、
重大なミスを犯していたことをまだ僕は知らなかった。
ここで道は2手に分かれます。
正直、ここはかなり悩みました。
道筋的には小浜線を渡りそうなのは左の道。
しかし旧国道の道筋をたどっているというのに、この後付け感はおかしいだろう。
そんなわけで右(というか道なり)に歩を進めます。
僕は旧道探索の場合、道筋を見極めるひとつの着眼点として電柱を見ています。
電柱が敷設されている場所は旧道である場合が多い。
これはこのようなトンネル型の旧道やバイパス新設型の旧道では、かなり有効な方法です。
ここでもこの電柱に導かれて、こちらの道を選んだというのが少なからずありました。
おお!年代物のお車が!
いかにも国道旧道にありそうな景色!
僕は道は大好きですが、実は車にはかなり疎いんです。
どなたかこの車が何者かわかる人がいればご教授いただけると嬉しいです・・・。
そして現れた頑丈なバリケード。
いやね、この時点でね。怪しいなぁとは思ってたんですよ。
しかし一度歩いた道を引き返すのって、けっこう勇気がいるんです。
その分の時間や考察なんかを全部、「無駄」と断じるわけですから。
ええ、そうです。
行っちゃったんですよ。この奥に。
今から考えれば明らかにおかしい。
だって距離的にも標高的にも道形的にもありえないような場所なんですよ、ここ。
もうこれは完全に惰性での探索。
この場面はもう反省しか出ません。
バリケードを越えると一気に道が悪くなります。
これでも僕はまだ引き返そうとはしませんでした。
アホや・・・。
いよいよおかしいなと思い始めたのがこの辺り。
ふいに左の木立ちの隙間から下界を覗くと・・・。
写真でははっきり写っていませんが、
明らかに美浜東バイパスが現道と合流している!
旧道はバイパス合流地点で現道に接続するはずなので、
この位置はあまりにも明確に、
大間違いorz
やっちまった・・・。
しかし間違えたとしても、まだ唾つけてあるところが残っている!
完全に道を見失ったわけではないんだから、心の余裕はまだ残っている!
そう!
ここだ!!!
今度こそ間違いない!
道形的にも標高的にも間違いない!
接続状況はおかしいけど、小浜線にもぶつかりそうだ!
迷わず行くぞ!
あれ?
なんていうか・・・。
廃道っぽいのは全然いいんだよ。
旧道は目的がなければ廃道になる運命なんだから。
ただ・・・道の雰囲気が・・・、
旧国道っぽくないような・・・。
まぁ最初の交差点からそんな雰囲気はあったけど・・・。
違う!
これは違うぞ!!
つつじが植えられた辺りから急激に勾配をあげる道。
これは若狭梅街道の補修用道路だ!
だって明らかに斜め上の方でトラックが唸りあげてるし・・・orz
失意の中、来た道を戻るります。足取りも重い。
どこで間違ったんだろう・・・。
明らかな未舗装路以外、分岐なんてなかったはずだけど・・・。
椿峠・・・、再訪で思わぬ落とし穴が・・・。
逆からたどるしかないな等と考えながら、恨めしそうにフェンス越しの小浜線を見つめると・・・。
ん?
んんん!?
ここだぁあああああ!!!
間違いなく旧国道の痕跡!
僕の予想よりかなり早い段階で旧国道は小浜線を渡っていたのです!
フェンスに切れ目なんて全くないし、
道路自体も何の変化も無いので、意識してみていなければ絶対気付かないこの分岐!
危うくやられるところでした。
最後の最後に大逆転!
位置的にはこの写真に写っている最奥のフェンス辺りが分岐になります。
しかし逆から辿ったらすぐにわかることですよね。これって。
でもすぐ線路に進路ふさがれちゃうな(汗。
それはそれで辛いかも。上の写真ですでに目標のフェンス見えてるし。
しかし、まさか隣町のこんな良く知っている場所で、
これほどまでに迷走するとは思いもしませんでした。
この探索の所要時間2時間強。
それももっとよく調べてから行けばすぐわかっただろうに。
反省の残る探索でしたが、
ドキドキ感は堪りませんでした!(反省しろ)
この辺通るたびに思い出すんだろうなぁ・・・。
0コメント