岐阜遠征第2弾 酷道418号最狂区間 中編

前編でふがいなき撤退を余儀なくされた僕は、あえなく迂回路を目指します。

しかし道路の封鎖であそこまで徹底的なものは初めて見ました。

ここ数年、同じような道路趣味者たちが幾度もあの先を踏破してきたのでしょう。

土木事務所もさすがに封鎖に本腰を入れざるをうなかったのではないでしょうか。


また実はこの先の区間、消え行く運命が決定づけられているのです。

消え行くと言ってもそれは、普通の道路のように自然に帰り忘れ去られることを言っているわけではありません。


この道が消え行く先は、

ダム湖の底


ここは木曽川流域で最もダムが密集している地域。

前編でチラッと写っていた笠置ダムと下流側にある丸山ダムの間を縫っていた418号ですが、下流の丸山ダムが水量不足ということで、新丸山ダムが建設される運びとなったのです。

もともと酷道のキングと呼ばれた区間は、土木事務所からすれば目の上のたんこぶだったことでしょう。

これにより一気に新線掛け替えが進んだという、よかったのかよくないのか、複雑な状況となりました。

それでは新線掛け替えに揺れる迂回路を中編では見ていきたいと思います!

さて前編で渡った橋のところまで戻ってきた所からスタートしようと思います。

ちなみに橋の名は「武並橋」、あの先には平穏が待っていますが、僕はまだそれを求めることはできません。

これが迂回路の全貌。

3つの県道を乗り継いで、キングに帰還するルートです。

まずは岐阜県道412号恵那八百津線、こいつを越えていかねばなりません!

迂回路もこれじゃ、どうやって向こうまで行きゃいいんだよ!

迂回路というか、ここはもう万年通行止めなんだから実質本線でいいと思うんですが。

まぁ今、とっても立派な新道作ってますんで、もうちょい待ちますか。

いきなり脅してはくれましたが、実態は普通の山岳県道です。

センターラインはありませんが、離合にビビることはありません。

順調に標高を上げていく県道412号、あの川のほとりにキングは今も横たわっているのです。

ダム湖特有の色をする木曽川が少し不気味でした。

標高を上げて着いたところは飯地高原、かつては飯地村という一つの市町村でした。

酷道418号がまだ国道だった時にあった青看板で指していたのはこの村です。

高原とは名乗ってますが、それほどの規模ではありません。

余呉高原くらいの規模と思っていいかな?

国道が川沿いを走ってるということは、そこはかなり急峻な地形であることを示しています。

その上にあるこの県道の当然、こういうなかなか無茶な掘削が随所に見られます。

右側の固め具合、これはやばいと自覚してる証拠ですよ・・・。

そして道は八百津町に突入します。

この市境は特に峠でも峰でもないところに指定されてました。

意外とこういうのの方が多いんですけどね。

そしていよいよ2つ目の県道に突入します、が・・・、

せまい!!

岐阜県道402号中野方七宗線(なかのうほうひちそうせん)、これだけでもネタになる細さだぞ。

しかしここにも新線通すのかな?

どうするんだろ?

やっぱ超大トンネル掘るのかなぁ??

道はカーブの先ですぐに3つめの県道にぶつかります。

交差点は撮り忘れましたorz

やっぱ迂回路ってことで、ちょっとバイタリティ低下してたもんで・・・。

申し訳ない。


この道は岐阜県道353号篠原八百津線(すずはらやえづせん)。

「しのはら」ではありません。

「すずはら」です。


道は2車線の快走路となって県道412号が登ってきた分を等しく下ります。

まさに「迂回」。

わかりやすいことこの上ありません。

ただこの道も、一筋縄ではいかないのが岐阜県道。

一路線に一つ難所を作らにゃならんのかと思うほど、ウィットに富んでいます。

この路線では最大の狭所の写真ですが、この直後道は再び広がるのでご安心を。

そして現れました。

ここからが酷道418号の未来、「丸山バイパス」です。

直進すれば、現道に直行することもできるのですが、ここはあえて丸山バイパスで合流地点まで行ってみましょう!

バイパスはすでに国道指定を受けているので、ばっちりおにぎりが設置されています。

行き止まり(迂回路あり)ではありますが、見事な近代的バイパスです。

国道421号を思い起こす光景です。

トンネルと陸橋を組み合わせ、直線的に進め道路。

今ままでの道はなんだったんだと突っ込みたくなります。

こんなの酷道418号じゃないやい!!!

そんな叫びが喉の奥まで出てきたところで、現道への道が現れました。

本当なら合流地点まで行くつもりだったんですが、体が拒絶しました(笑。


というか早く本来の姿を見せてくれ!

お前の本当の姿はこんなもんじゃないだろ!!

着飾った姿はいらない!ありのままのお前を見せてみろ!!


そんな僕の叫びを、

次回、軽く凌駕してくれる光景を目の当たりにします!!

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