春日野隧道 前編

春日野道(かすがのどう)

近代福井県史において最も重要な道。

敦賀と福井という福井県における二大都市を結ぶ、当時としては夢の計画でした。

この道を語るにはまず福井県史を知らねばなりません。


簡単な年表を作ってみました。

明治4年 廃藩置県(現福井県域には10もの県が置かれる)

明治4年12月 嶺南を敦賀県、嶺北を福井県に統合

明治4年12月 福井県を足羽県に改称

明治6年 敦賀県が足羽県を吸収合併

明治9年 嶺南を滋賀県、嶺北を石川県に分割(福井県消滅)

明治14年 福井県復活


まさに福井県激乱の時代です。

そしてこんな激乱の時代に誕生したのが上の春日野道。

年表に春日野道関係の年表を加えるとこうなります。


明治4年 廃藩置県(現福井県域には10もの県が置かれる)

明治4年12月 嶺南を敦賀県、嶺北を福井県に統合

明治4年12月 福井県を足羽県に改称

明治5年 春日野新道および東浦道開鑿

明治6年 敦賀県が足羽県を吸収合併

明治7年 春日野新道完成

明治9年 阿曽隧道竣工

明治9年 嶺南を滋賀県、嶺北を石川県に分割(福井県消滅)

明治9年 東浦道計画凍結

明治14年 福井県誕生

明治18年 春日野道開鑿(東浦道を再利用)

明治19年 金ヶ崎隧道竣工

明治19年 春日野隧道竣工

明治21年 春日野道完成


これを見るに、この道は国と福井県の南北対立に振り回されたことがよくわかります。

福井藩の力を削ぎたく敦賀に県庁を置きたい明治政府。

県庁を置いてほしい敦賀市。

福井藩のプライドがある福井市。

それぞれの思惑が入り乱れてますね。

まぁ結局、福井市の粘り勝ちですが。


そしてこのいざこざに振り回された3本の隧道。

通称、春日野道3兄弟

既に紹介してある阿曽隧道金ヶ崎隧道

そしてその末弟が、明治19年竣工のこいつ!

春日野隧道(かすがのずいどう)

長くなったのでそろそろ、レポスタート!

はい!春日野隧道!!

ではなく、春日野道へ向かう道の分岐手前にある県道の隧道。

中津原隧道(なかつはらずいどう)

湯谷王子保停車場線(ゆやおうしおていしゃじょうせん・レポ未)の隧道です。

ここもいずれレポするかも・・・。

北から南へ探索する今回の探索。

移動距離はこの方が短いかな?

赤い丸印の所に「春日野トンネル」と書かれているのが探索対象。

しかし現役みたいに書かれてるな・・・。

これが春日野道へのアクセス路。

ここはまだ春日野道ではないので悪しからず・・・。


奥に見えているのは、僕の新しい相棒のしゃりおくん。

先代てぃーだくんより大きくなっちゃったので、チャリ運搬が主な任務です。

というわけで今回はチャリ探索!

アクセス路から既にこの状況。

まぁ先の状況を知ってれば、これでもマシな方かと思ってしまいますが。

ちなみにここは林道ではなく越前市道です。

この手の駒止めを見ると旧国道を疑ってしまいます。

でも確かここは違ったはずなんだけど・・・?

まぁ過去の産物なのは確かです。

しばらく進むと一見行き止まりに見える、お地蔵様のある広場が現れました。

もちろんここで手を合わせます。

なにせ・・・、ここからが本番なんだから!

広場は実は十字路になっています。

一番鮮明な道はこれ。

折り返すようにヘアピンしてるので、行き止まりに見えるだけというやつです。


そしてここからが春日野道に突入。

振り返れば、この道の続きが見えます。

死んでる~~~!!!

これは・・・ちょっと・・・ヤバそうだな・・・。

そして一番素性が謎なこの道。

恐らく道なんだけど・・・、素性がわからないうえこの藪は・・・。

今回は潔く引いてやるぜ・・・。

お・・・俺はなぜこんなところに!!

こっちには春日野隧道はないんだよ!

わかってるんだよ!!

方面としては越前市街地方面へ繋がるであろうこの廃道。

なにをとち狂ったのか・・・、

この現役扱いおかしいだろ!!

騙されてアルファードとかで突っ込んでくる奴いたらどうすんだよ!!

まぁデジタルマップル買うような奴にそんなのいないか・・・。

まぁそらそうでしょうよ。

しかしこの先がけ崩れか・・・。

とりあえず、そこまで行ってみるかな・・・。

あぁ道の誘惑にまた負けちゃったよ・・・。

何連敗だよ・・・。

以降、中編へ!

この道往けば act2

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