田烏隧道 若狭側 前編

あまりの臭気に命の危険を感じた僕は、作戦変更を決断します。

洞内探索を諦め、反対側抗口を目指すこととしました。

抗口からは(臭い)風が緩やかに噴き出していて、貫通は間違いないであろうという確信を得ました。

問題は・・・、抗口がどこにあるかだ!!

小浜編の冒頭で出てきたこのフェンスまで戻ってきたとき、まさに扉を開けて通り抜けようとしていたところにおじさんが駆る軽トラが近寄ってきました。

「兄ちゃん、何しとったんや?」

今まで探索ではぷーさんを見かけたり、ハチの巣とニアミスしたり、すぐそばから雉が飛び立ったり、イノシシの親子と出くわしたり、いろんなドキドキがありました。

しかしこれほど、嫌なドキドキはそうそうない!


なんて言おう。

なんて説明すれば正解なんだ?

嘘つくにしても、この行為を正当化させる理由にはならないだろう。

・・・ここは正攻法だ!!

「いや、ちょっと上にある隧道の写真を撮りに来まして・・・」
「なんでや?」


なんで!?

なんでときたか!!

まぁそりゃそうか。

なんであんな封鎖された隧道の写真を撮るのか意味不明か。

ならば!!

「・・・趣味でして・・・」

「がはははは!!変な趣味のやつがおるもんや!!」


よし!切り抜けた!!

僕はこのとき心の底から安堵の表情を浮かべていたことでしょう。

そしてこの後、このおっちゃんから重要な情報を得ることができました。

1.若狭町側の旧道は途中まで別の県道に指定されている。
2.その先の旧道は林道として現役である。
3.隧道前の区間は完全に廃道化している。
4.隧道前の廃道区間の目印は、大きめの施設の手前を右に曲がる

おっちゃんありがとう!!

俺もこの変な趣味をがんばるよ!!

さて、ワープ完了。

この交差点が、こちら側の新旧分岐です。

三方上中郡若狭町

(みかたかみなかぐんわかさちょう)


あれ?

紹介するのは初になるのかな?

倉見峠の時は地名紹介忘れてたみたいですね。

平成の大合併で生まれた町ですが、もともと違う郡の町同士が合併して誕生した町なので、町内で地域区分が分かれるという何とも微妙な特徴を持っています。

美方郡三方町(みかたぐんみかたちょう)と遠敷郡上中町(おにゅうぐんかみなかちょう)

三方町は二州地区に、上中町は若狭地区に区分されるのですが、この地区区分が現在でも微妙に生きているため町内で地区区分が違うという憂き目にあっています。

もともとは嶺南一市構想の足がかりだったみたいですが・・・、今後可能性は薄い気がする・・・。

そしてここがおっちゃんの言っていた別の県道。

福井県道217号海士坂鳥浜線

(あまさかとりはません)


この県道、僕の因縁の相手でもある峠を分断区間上に持つ県道です。

かつて2度、僕を退けた峠・・・、

向笠峠

こいつのレポはこちら!

ここが県道が旧道から離れる交差点です。

この先道は林道となり、奥の山に突入します。

道が狭まってきた・・・。

いよいよか・・・。

来た・・・。

どうもこの林道の名前は蛙端線(読み不明・かわずばたせん?)というらしいです。

「ゲートは通過後閉めてください」

では閉めて通らせていただきます!!

あ、しゃりおくんはここで留守番ね。

道は普通の舗装林道といった感じ。

左側のフェンスも相まって、あまり旧県道という雰囲気はありません。

上手いこと化けたもんだ・・・。

しばらく行くと三差路がありました。

これは地図にも載っている三差路です。

右が今来た道、左がこれから進み道です。

奥へ延びる道は若狭幹線林道につながる連絡林道ですね。

この林道も台風の被害を受け、現在工事中の様子です。

これはある意味、最悪の罠。

車でこの上を通れば最悪パンクもあり得ます。

土砂が側溝の下に潜り込んで下から蓋を浮かしているのが原因ですが、早めの除去が望まれます。

まぁ今日は徒歩なので問題ありませんが・・・。

おお!センターラインが復活!!

県道っぽくなってきたぞ!

テンション再び上がってきた!!

こういう標識もなんか県道っぽいですよね。

汚れ具合は完全に林道ですが。

生々しいのきたー

これは間違いなく台風18号の爪痕でしょう。

かろうじて車が通れるスペースはありますが、これでも通行止めにならないあたりがさすが林道です。

そして気になるのが・・・、

これは・・・電柱??

巻き添えを食らったのか?

はたまたその前から放置されていたのか・・・?

この旧道、いろんなものが放置されてて面白いな・・・。

法面からゴッソリ逝ってます!!

ちゃんと防御してたのに・・・。

とはいえ32年前の防具じゃたかが知れてたか・・・。

地球温暖化は台風の威力を確実にパワーアップさせていますね。

次回、いよいよ明り区間最後の未解明部を解き明かします。

そしてあわよくば・・・!!

後編へ!!

この道往けば act2

福井県を中心とした。酷道、廃道、旧道、峠、隧道の探索ブログ

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