大阪遠征第1弾 はらがたわ峠 前編

はらがたわ峠

なんだかおどろおどろしいような、逆に滑稽なような、なんとも不思議な名前を持つ今回探索対象のこの峠。

近畿地方では比較的名の知れた探索対象で、かのバイブル「廃道をいく」でも取り上げられています。

ここは大阪府の最北、兵庫県と京都府に挟まれたエリアです。

大阪というと大都会のイメージですが、この辺りはのどかな田園風景の広がる田舎町。

前回遠征の暗峠が大都会スタートだったので、若干拍子抜けかも・・・。


大阪府豊能郡能勢町(とよのぐんのせちょう)

今回は南側からアクセスします。

ちょっと長めの旧道から、レポスタート!

あいにくの空模様、小雨がぱらつく中僕は能勢の地に降り立ちました。

大阪来たよ!って言っても信じてもらえなさそうなこの風景。

信じてもらえようがもらえまいが、ここは大阪府です。


さて、肝心の峠に至る旧道ですが、写真の交差点を右折します。

峠は新道の左にありますが、旧道は右折。

これには後々納得できる理由があります。

長閑だなぁ・・・。

いかにも一昔前の国道という感じです。


この旧道が対応する国道。

国道173号

大阪府池田市を起点とし、京都府綾部市に至る路線です。

大阪と京都はお隣ですが、いったん兵庫県を経由する独特のルートをとっています。

この辺は遠征の第2弾で詳しく話しますね。

いかにも古ぼけた標識が直角カーブを教えてくれます。

いやぁこの光景好きだなぁ。

時が止まったみたい。

こういうのたまりません。

ここで手持ちの地図にはない立派な道が合流してきました。

なんだと思いながらも、行く先としては右なので右折します。

急に旧道っぽさが薄れたぞ・・・?

どうやらこっちで正解なようです。

現道は陸橋で空中に道を作りぐんぐん高度を稼いでいきます。

その下をくぐる我らが旧道。

最終的にこの2つの道は合流する運命です。

これから開くばかりに見えるこの高度差をどうやって埋めるか。

旧道の手腕が問われています!

この辺りはどうやら砂防ダム建設に伴って付け替えられた区間のようで、旧道のくせにやけに真新しい道でした。

旧道は泥の下かな・・・。

センターラインが消え、本来の旧道の狭さになりました。

これが本来の旧道の姿。

世を忍ぶ仮の姿とはここでお別れです。

鬱蒼としてきました。

これこそ旧国道のあるべき姿。

一線を退いたものが余生を送るにふさわしい姿と感じました。

しかし・・・、その時は確実に近づいています。

来た!!!

ネット上でも有名なこちらの看板。

現道が暫定開通した影響で直進が国道173号となっていますが、旧道を最後まで辿る場合はここを左折しなければなりません。

しかしその先は・・・、

通行止

しかも通行注意が上書きされての通行止め。

経験上、こういう類の通行止めはこの先で退っ引きならない事情が発生してる可能性が高いです。

しかし僕は通行が目的ではなく、旧道探索が目的。

しゃりおくんにはここで留守番してもらうこととし、徒歩で行きます!!

ここは旧道、あくまで旧道です。

しかし既にどことなく廃の気配を感じます。

例えば・・・、

道にせり出した路肩のススキ。

これは明らかに整備の手が入っていない、もしくは追いついていない状態を意味します。

この道に何があった・・・?

思い当たるのは田烏隧道でも猛威をふるったアレか・・・?

これも現役の道ならば放置されはしないであろう部分。

これは確定的ですね。

この道で何かが起きている。

問題は・・・、どこで来るかだ!!

最近国道ではめっきり見なくなった「警笛鳴らせ」の標識。

これをみると旧道探索したくなる自分がいます。

林道なんかではいまだによく見ますよね?

これがあるってだけで「酷道」認定されかねない代物です。

「ここにはもう車は通りませんよ。」

「あ、やっぱりそうですか。でもまぁ行けるとこまで行ってみます。」

「そうですか。それではお気をつけて。」

「どうもどうも。」

荒れてるなぁ。

道幅が国道レベルなだけに、余計その荒れっぷりが目立ちます。

この荒れ方は土砂災害を経験した荒れ方。

やっぱり原因はアレか・・・。

そんなことを言っていたら、もう一つの懸念材料の方が・・・、

始まった!!

もちろん続きます!


この道往けば act2

福井県を中心とした。酷道、廃道、旧道、峠、隧道の探索ブログ

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