紀伊半島遠征第3弾 紀北隧道群 長島隧道

さてここから数回にわたる隧道レポ、これが今回の紀伊半島遠征の2大目的の1つでした。

この趣味をしている者たちの間では非常に有名なスポットではありますが、何せ縦に長い三重県。

北部に位置する四日市から南部に位置するこの隧道群はあまりに遠すぎるのです。

しかし今回機会を得て、一気にこの付近の探索を進めちまおうという試み。

まずは地図をご覧ください!

これからご紹介する隧道群は全てあの国道の旧道にあたる道に存在します。

国道42号

当ブログではまとめて紀北隧道群(きほくずいどうぐん)と仮称させていただきます。

全部で6つある北牟婁郡紀北町(きたむろぐんきほくちょう)の隧道群です。


今回紹介するのはその中でもっとも北に位置する隧道。

長島隧道(ながしまずいどう)

それではレポスタート!

現在、長島隧道に対応する現道のトンネルは長島を名乗っていません。

江ノ浦トンネル(えのうらトンネル)

海野浦隧道編でも出てきたこの「江ノ浦」というのは、熊野灘(くまのなだ)に位置する長島港から西に食い込む入り江です。


この辺りはリアス式海岸で有名でして、非常に入り組んだ海岸線となっています。

そしてこの名前が違うということで、現長島トンネルの旧道に長島隧道があると勘違いしたアンポンチンが県道に迷い込み海野浦隧道を発見したというわけです。

もうちょっと下調べしようぜ!自分!

この長島隧道、現在では紀北隧道群の中で唯一四輪車で通行可能な隧道となっています。

ただし旧道全部が通行可能というわけではなく、ご覧のように一部、封鎖されている個所があります。

なぜかというと・・・、

跨線橋の耐久度が不安ってこと??

JR紀勢本線江の浦トンネル

(きせいほんせんえのうらトンネル)

こちらは「の」が平仮名ですね。

紀勢本線は国道42号と双子のように紀伊半島を辿ります。

振り返るとこんな感じ。

こちらが本筋だということがよくわかります。

反射板がなかったら確かに直進しかねませんね。

さぁて振り返ると、そいつはもう目の前です。

長島隧道

すげえ圧迫感!!

イギリス積みの煉瓦造り、そして楯状迫石がオシャレです。

明治44年竣工、延長316m、これは現役としては相当な古参と言えます。

この貴重な存在は地域でも知られていまして、観光スポットとして紹介されていました。

なにせ・・・、

国の登録有形文化財!!

全国で8331件、三重県では96件ある文化財の一つです。

うち交通分野では326件が登録されています。

国が認めた貴重な隧道!

素晴らしい!!

石工である松田辻吉さんもさぞや鼻が高いことでしょう。

自分の仕事が国に認められた。

松田さん、あんた凄いよ!!

見事なイギリス積み、破綻もほとんどありません。

白化現象は見られますが、まだまだいけそうです。

しかしさすがに全面当時のままとはいかないようで、いかついあばら骨が巻きつけられていました。

まぁこれも現役の運命。

受け入れねばならないのでしょう。

文化財とはいえ、安全第一です。

こちらが尾鷲側抗口、こちらも圧迫感がありますね。

これはひとえに道の狭さによるものでしょう。

広ければまた印象も変わるはずです。

こちらには石工の名はありませんでした。

しかし見事のポータルですね。

これからの探索が楽しみになってきました!

そして最後に貴重な情報をもたらしてくれた看板がありました。

主な情報は3つ

1.大正6年の熊野街道大改修によって生まれたのが紀北隧道群である
2.全て煉瓦造りの隧道である
3.3つは現役。つまり残り3つは廃隧道となっている

煉瓦造りの廃隧道、大好物です!!

次回も紀北隧道群シリーズやっちゃいます!!


以上、長島隧道編

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