山中信号場待避線 前編
旧北陸本線は奥が深い。
この趣味に足を突っ込んでから、一二を争うほど足を運んだ旧北陸本線隧道群。
もう10年以上通い詰めた道ではありますが、慣れというのほ恐ろしいものです。
まだ見ぬ遺構がここにはあったのです!
前回のレポで紹介したこのロックシェッド。
旧線全体を通して、一種異物感のあるこの構造物です。
しかしここにこれがある理由、それは冬にここに来れば分かるはず。
こちらが冬の写真。
山肌を覆っていた藪が明らかに薄れています。
こうなってくると見えるはず。
ロックシェッドの真上にそれはあります。
反対側の方がわかりやすいです。
大きな木の後ろに明らかにある・・・。
これは行かなアカン奴やろ!!
恐らく上に繋がる道はあるはずですが、状況が読めないのが心配なのでここはいっきに山肌を直登します。
というよりも一刻も早く、間近で見たかったというのが本音かも。
微妙に上りにくい高さの擁壁を越えて、斜面に立ちました。
大丈夫、このくらいなら直登できそうです。
3mくらいうえに平場を確認。
あれがアクセス路で間違いなさそうです。
緩やかな勾配、鉄道由来の平場であることに疑いの余地はなさそうです。
思ったよりちゃんと道だった!
あくまで思ったよりだけど・・・。
登ってる最中は気づかなかったけど、結構高かったのね。
帰りはここを使わず、素直に道を戻るとしましょう。
そして目的地はすぐそこ!
焦るな俺。
こういう時こそ見落とし注意だ。
周囲を観察しながら進みます。
法面は谷積みの石垣。
苔むした感じが堪りませんな。
石垣に見守られながら歩を進めます。
それも結構な高さまで積まれてる!!
ここまで高い石積みの法面はなかなか見られません。
もともと自重で積み上げるものですからね。
高くなればなるほど安定しないのは自明です。
素晴らしいの一言。
そしてこちらも素晴らしい!!!
簡易的な車両基地といった感じでしょうか?
待避してきた車両を落石から守るために存在すると思われる建造物です。
奥行きも丁度、車両分くらいあると思われます。
斜面からの漏水を逃がす為でしょうか?
斜面側の法面には等間隔で穴があけられています。
現在でもこの機能は健在なようで、ゆるゆると水が流れていました。
法面下には側溝があり、流れ出た水を集めて流しています。
現在は倉庫のような扱いを受けています。
この辺りは廃隧道と同じですねぇ。
タイヤや一斗缶、切り株なんかが転がっていました。
私有地にはなってないと思うんだけどなぁ・・・。
現在は発電機(?)を積んだトラックの車庫となっているようです・・・。
しかしこのトラックはいつからあるんだろう?
途中の道にはこの車が通ったような痕跡は見受けられませんでしたが・・・。
廃施設特有の命を感じない空間。
しかしここには先客がいたのです。
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