大澤隧道

さて、今回の滋賀南部の変態隧道ツアーもこれが最後の物件となります。

今回も甲賀市からのご紹介。

やはり忍者の地。

ここには常人の理解の及ばないものを作る何かが息づいているのかもしれません。

レポスタート!

さぁてここはどこでしょう。

早速ですがまともな立地ではないことは確かです。

ここは岩尾池(いわおいけ)という灌漑用池。

というかアースダムですね、これは。

滋賀県道132号からのアクセスが一番良さそうです。

ほぼ三重県との県境ですね。

ただしちょっと車種は選ぶかも。

そしてこのアースダムの特徴がこの余水吐き。

たまにあるけどあまり見ないタイプ。

こういうのがいいんですよ。

この静かな湖畔に今回の物件があるわけです。

カッコウが鳴きそうですが、この日の探索はこれが最後ということもあり、時間はもう夕暮れ。

けっこう怖かった記憶があります。

出てくるならジェイソンかも。

路面は池から少し高度を上げていきます。

このまま離れていくのかと思いきや・・・、

すぐさま登場!

これが今回の物件!

大澤隧道(おおさわずいどう)

最近よくある意匠入りの新しい隧道かと思わせておきながら、ポータルは武骨すぎる意匠無しの総石造り。

男気が違いますね。

そのくせ石積みはかなり緻密です。

谷積みの切り込み接ぎで組まれた石材はあまりに堅牢な印象を受けます。

どこかの城の石垣みたいですね。

スパンドレルと翼壁で石積みの粗さが違うのはご愛敬かな。

やはり顔が大事ですからね。

当然こだわりはあるでしょう!

車種は選ぶかもと書きましたが、それはやはりこの狭さとダート。

洞内もダートって意外と少ないんですよね。

ここは完全ダートです。

というわけで、ラブちゃんはこの隧道は通れませんでした・・・。

だって狭いんだもん。

うちの子大きいもんで。

そしてこちらの方が扁額がはっきりしていますね。

スパンドレルはどちらもしっかりしていますが。

翼壁の一部はさすがに崩れています。

なんせこの隧道の竣工年は昭和27年、このアースダムよりはるかに古い隧道なのです。

この道に隧道を掘るほどの価値があったということなんでしょう。

この先道はさらに大規模なアースダムである大沢池を越えていきます。

そう、隧道の名前はここからとられているようですね。

まさか大沢池の完成は昭和27年以前てこと?

昭和27年て第3次吉田内閣、住民票が出来た年だよ?

考えられるものとしては滋賀県道・三重県道132号甲南阿山線(こうなんあやません・レポ未)の旧道という可能性。

道の一部が池に飲まれるから付け替えられたという可能性です。

ただいまも道残ってますしね。

特に大沢池から南はなかなかにやばい道のようですが。

ここも今後、取り組んでいきたいエリアですね。


以上、大澤隧道編

この道往けば act2

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