越前大味の謎の穴

夜の帳が近づく越前海岸。国道305号
福井で仕事を終えた僕はこのまま高速で帰っても癪だとばかりに、最も遠回りとなるこの道を選びました。
夕闇迫る海沿いを走るうちに、ふと目に着いたトンネル。
その瞬間僕のオブスイッチが急に入りました。
ここってあそこなんじゃ・・・

大味トンネル(おおみトンネル)

この名前を見て確信。
ここは越前海岸隧道群の中でも最古参の隧道があった場所。
隧道群のほぼ最北に位置していたこのトンネル。
最近、ネット上で重大な謎があったことが暴露され、その名を知らしめました(笑。

正にそれを思い出した僕は、急遽停車したわけです。
後追いレポではありますが、やらんよりはマシ!!
もう夜はすぐそこ・・・。
この時間帯から探索できるのはこういう一発ネタくらい。
デジカメでどうにか明度を上げれば見るに堪えるでしょう。
ちなみに場所はここ。
以前レポした大味潮騒トンネルの南隣。
福井県道6号交差点の南側です。
普通に走っていれば目立たないこのトンネル。
ある意味だからこそ気づかれにくかったのでしょう。

この怪しい空間に!!

確かにこっち側から走ること少ないからなぁ。
いいわけだけど・・・。
しかしこれ、お墓へ続く新しい道のようにも見えるので、なかなかうまい隠れ方だと思います。
しかし道は明らかにその奥まで伸びている。
ここを見逃してはいけません。
セレナちゃんが止まっているところが最初の撮影地点。
つまり探索というほど入ってきていません。
しかしそれはすぐさま現れました。

素掘りの穴!!

これは突入したい!
したいけど・・・、

終了!!

奥行きは2m強ってとこですか。
閉塞というより未完の隧道ですね。
先が続いていた気配が感じられません。

しかし大味隧道はもちろん完成して貫通していました。
それは現在の大味トンネルの位置にあり、拡大工事をされた記録が残っています。
ということはこの穴。

初代大味隧道の掘り直しにより破棄された穴なのではないか。

そうとしか考えられません。

ということは隧道を掘るとき、通常片側から掘るわけではなく両側から掘り進めます。
つまりあるはず。

反対側にも!!

ワープ!!

これが大味トンネル南口。
パッと見では目的の穴は見つかりません。
しかし北口の位置を考えれば、かなりの海側にあったはず・・・。

目指すものはここにあるはず!!

発見!!

しっかしなんつうとこにあるんだ!
元の路盤なんてもう完全に消えてるじゃないか・・・。

当然乗り越える!!

こえぇ・・・
もともと道じゃないから、ここ。
まぁ廃橋わたりに比べればまだマシですが・・・。

元の道の左側完全に死んでる
もともとどうなってたんだろう・・・。
それすら定かではありません。

しかしそこに掘ったということは、少なくともそこまでは地面があったということ。
波に洗われたのか・・・。
人に削られたのか・・・。

辿り着いた!!

けど・・・

無理!!!

反対側に足は届く。
けどあっちの地面が信用ならない!!

飛び乗った瞬間に崩れるのが容易に想像できる!
ダメだ。
そんな蛮勇はふるえない!!
某大御所はあの扉の中に入ったんだよなぁ・・・。
どうやったんだろう?

少なくとも僕には無理な芸当でした。
本当にこの隧道直前の道はどうなっていたのか。
今では想像することしかできません。

絶壁の未成廃隧道

その強烈な姿は一見の価値ありです。
しかしチャレンジは・・・、お勧めできませんので自己責任で・・・。
ちなみに中はフナムシ地獄だそうですよ。
奥行きは北側より少し長く4m程、しかしすぐに中止されたようです。
しかしピンポイントで扉の前だけ崩れてるのが、何かの陰謀を感じるぜ・・・。

以上、越前大味の謎の穴改め初代大味隧道の未成隧道編

この道往けば act2

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