田代隧道
明けましておめでとうございます。
本年も早速、妻の実家に新年のご挨拶に行くという名目のもと(いや真面目に挨拶はしてますよ)、三重県遠征に行ってくるなど、道路趣味にも手を抜かないrin7574でございます。
なにはともあれ、今年もよろしくお願いいたします。
さて、御挨拶もそこそこに、早速2013年1発目のレポをさせていただきます。
探索自体は去年の暮れに行ったものではありますが、公開がずれこんでしまい申し訳ありません。
というのも僕の勝手なポリシーとして、探索済みのネタを必ず一つは手元に置いた状態でのみレポを公開するというものがありまして。
師走の忙しさでなかなか探索に行けず、手持ちのネタが不足してたというわけです。
しかしもう大丈夫!
今回の三重県遠征でしっかりネタは補充してまいりました!
これで心おきなくレポできるというものです!!
さてブログの説明にも、「福井県を中心とした道の探索ブログ」と書いてありますし、新年1発目はやはり地元マイナーネタで行くべきでしょう!
久々の登場のお隣、美浜町から隧道レポをどうぞ!
さてここのところよく出てくる国道27号からレポ開始です。
青看板に出ている交差点で、左に曲がっていく県道が確認できます。
ここが今回の舞台となる県道。
福井県道213号松屋河原市線
(まつやかわらいちせん)
この交差点のある場所が河原市なので、終点から起点へのレポとなります。
そうこうしてるうちに道はすぐに美浜町中心部を抜けて山際に入って行きます。
しかし寂しい光景・・・。
平地部なのに建物が無い・・・。
美浜町南部の最終集落である新庄に入ると、このような三叉路が現れます。
県道が進むのは右奥ですが、目指す隧道は左にあります。
県道制覇は粟柄峠編に任せるとして、知る人のみぞ知る隧道を目指します!
分岐を奥に進めばほら見えてきましたよ。
いわゆる市原悦子状態ですね。
旦那様の情事を盗み見る家政婦のように、電柱の陰からこちらを覗いています。
ご登場願いました!
なんか普通に民家の軒先に口を開けていたことに驚きました。
そして車の通行は段差もあってちょっと厳しそうですが、歩行者用トンネルとして現在も使われているご様子です。
この隧道、扁額がないようで、正式名称がはっきりとしません。
名前はまだない猫のような隧道です。
しかし名無しでは呼びにくいので、集落名を冠して名付けさせていただきます。
田代隧道(たしろずいどう)
今日からお前は田代隧道や!
洞内はさすがにコンクリートが巻きたてられていました。
しかしこの変態的な形、ポータルの佇まい、そして立地の意味不明さ、どれをとっても只者ではない臭いがします。
フラッシュをたかなくてもあんまり変わらないくらい洞内は明るいです。
先ほど「立地の意味不明さ」と書きましたが、この明るさはそれに由来しているのかも。
実はこの隧道の上にはあるんですよ、古い隧道がつぶされる一番の原因となるあの施設。
現役小学校
美浜町立新庄小学校、もしかしたらこの隧道が現役なのは逆に通学路として使われているからなのかもしれませんね。
この辺り不審者なんていなさそうだし・・・。
あ、今は俺が不審者に見られてる??
そしてこれが反対側、方角で言うなら南側坑口です。
北口には無かった記念碑が物々しいですね。
そしてこっちの方がなんか現代的な印象を受けます。
まぁ間違いなく古いでしょうが。
逆光の中、どうにか収められた竣工年。
大正十四年竣工
やっぱ大正隧道だったか・・・。
変な形の隧道はたいがい大正なんだよ!
しかし重鎮には違いありません。
隧道の先はこんな感じです。
舗装こそされてますが・・・、でかい車は100%通れませんね。
反対側も・・・、長閑なもんです。
さすがにここにてぃーだくんを乗り付ける気にはなりませんでした(笑。
これっていわゆる・・・洗濯場ってやつですか・・・?
平成25年になろうという現代でも残っているなんて・・・。
美浜町、恐るべし・・・。
・・・僕は大きな勘違いをしてたかもしれません。
注目はあのカーブミラー。
僕はてっきり田代隧道は歩行者用の隧道になっているものと考えていました。
しかしカーブミラーがあるということは、・・・この路地に車通す気満々てこと?
田代隧道の延長は55m、短い隧道ですが歩くとなるとそれなりの時間はかかります。
隧道真ん中で対向車が来たら・・・((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
てことは路地の先は!?
福井県道213号!
やっぱそうか!!つまり・・・美浜町としてはあの隧道、
車通す気満々だな!!
・・・マジこええ・・・。
卓上調査にて判明した「田代隧道」の素性は、やはり生まれた時から集落道路用隧道だったようです。
地域住民の寄付によって掘られたもので、過去には一度も国道はおろか県道にすら指定されたことはないご様子。
しかし隧道にとって一番大事なのは「国道」「県道」という箔を付けてもらうことではなく、使い続けられることですよね。
そういう意味では、田代隧道は幸せな隧道と言えるでしょう。
通行はちょっと怖いですが。
隧道北口にあったお地蔵様に、隧道の末長い利用と安全を祈念して、このレポを終えさせていただきます。
次回は、最初にお話しした通り、三重県遠征レポのスタート!
以上、田代隧道編
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