旧国道27号 丹後街道 美浜ー三方 前編

さぁ旧国道27号シリーズも佳境に入ってまいりました。
一般的な旧道部分も今回でかなり網羅できました。
そして残るは国道8号と同じく、えぐい区間ばかりとなるわけですが・・・。

そんなわけで今回は三方から美浜の旧道区間をご紹介したいと思います。
というかぶっちゃけ、美浜から倉見峠というのが正確ですか。
街道の雰囲気を色濃く残す美浜からどう続くのか。
レポスタート!
美浜町内編のスタートとなった山すその反対側に現道で回り込むと、このような交差点が現れます。
これはいかにも怪しい分岐。
旧道の可能性大です。

あ、可能性どころじゃないや。

思いっきり名乗り上げてるじゃないですか。
旧道でこれだけ大きく取り上げられるのも珍しい。
鯖街道でもここまで立派じゃないんだけど。
道幅といい、雰囲気といい、一連の道だということがわかります。
街道には用水がつき物ですが、ここにもありましたね。
生活用水と火事対策という意味があったみたいです。
美浜の街中と違う点といえば、新しいおうちも多いというところですかね。
再開発が進んでいます。
それでも道の形は直さないで欲しいなぁ。
しかしまぁそれも時代の移り変わり。
道が生き続けている事実に変わりはありません。
これは喜ばしいこととして道好きとしては受け取るべきなのかもしれませんね。
ここで県道とぶつかります。

福井県道215号久々子金山線

(くぐしかねやません)

停車場線を除けば、嶺南最短じゃないかという道です。
そもそも久々子と金山は字としてもお隣同士。
隣同士の集落を繋ぐ県道って・・・。
いい雰囲気!
この道の雰囲気好きだ!
旧橋があるわけでも隧道があるわけでもありませんが、この道の景色が好きだ!
田舎の夏の雰囲気ってたまりませんよね。
旧道といえば神社仏閣。
もちろんここにもあります。

久昌寺(きゅうしょうじ)

曹洞宗のお寺で本尊は地蔵菩薩だそうです。
色々伝承のあるお寺みたいなので、ご興味がある方は是非!
狭い道が更に狭くなって・・・。
まぁ仕方ないか・・・。
常に現道と付かず離れず進む旧道。
左側に常に轟音が響いています。
嶺南の大動脈は舞鶴若狭自動車道に譲りましたが、それでも大静脈くらいの重要度はあります。
実際、小浜くらいなら下道で行くことも多いですし。
ここで町境に至りました。

三方上中郡若狭町

(みかたかみなかぐんわかさちょう)

旧町名をそのまま郡名にしちゃったレアキャラ。
もともとの郡が違うのに合併した為、郡が減少の一途を辿るこのご時勢に新設の郡を作ったレアケースです。
まぁ実際「三方郡+上中郡=三方上中郡」という1+1=1の図式なので結局減ってるんですが。
奥には駅が見えます。
野原を撮った訳ではありません(笑

気山駅(きやまえき)

無人駅です。
広さはなかなかですが。
そしてここで次の県道とぶつかります。

福井県道244号三方五湖公園線

浦見坂編でお世話になった県道ですね。
三方五湖に隠れた道の秘密へのアクセス路です。
ここで急に道の雰囲気が変わりました、
これは現道に干渉されましたね。
もともとの道のレベルは隣の民家と同じ高さだったと想定されます。
合流するのかと思いきや築堤状になっている現道の中腹をトラバースして、一瞬で再び離れます。
近づきすぎたということか。
イカロスよ、大きな力を持つものに近づきすぎてはならないのです。
現道の他にこいつの影響もありそうですね。

舞鶴若狭自動車道(まいづるわかさじどうしゃどう)

高速道路ってやっぱり凄いよなぁ。
縦横無尽に線形を描いて駆け抜けていきます。
なんかいいわぁ、この雰囲気。
舗装、電柱、電線が増えただけで、ほとんど江戸、明治からの景色と変わっていないんじゃないでしょうか。
日本の風景としてこれほど素晴らしいものはそうそう無いと思います。
この辺り、水田跡という雰囲気でもないので、もしかしたら集落跡かもしれません。
これだけ人里の中にあるというのも珍しいですが、今後過疎化が進めば珍しくも何ともない光景になってしまうのかもしれませんね。
やはりオブローダーとは人の痕跡を辿るもの。
人が去った世界は寂しいものです。
何気に峠のような場所をすり抜けているので、この三方五湖に張り出した小山と矢筈山(やはずやま・459.9m)の僅かな隙間に、国道27号、小浜線、若狭梅街道(広域農道)、そして我らが旧道と4本の道が圧縮されています。
ちなみに舞鶴若狭道だけはこの難所を「矢筈山トンネル」でぶち抜いています。
なんか街道っぽいの出た!!

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