金谷峠
福井県福井市と鯖江市の間には福井平野と鯖武盆地を隔てる文殊山系の山々が連なります。
東は両白山地、西は丹生山地と繋がり、比較的低いこの文殊山系の山々は街道筋が通りやすい地形でした。
現在でも丹生山地との間に国道8号、北陸自動車道が通り、道を通すうえでの安定感を示しています。
そんな文殊山系の山々には、古くからの街道筋が多く集まり、必然的に峠が増えます。
今回紹介するのはそんな中の一つ。
金谷峠(かなだんとうげ)
それでは当ブログ初、鯖江市の峠、レポスタート!
今回のレポ開始地点は県道同士の交差点。
今いる道から左折する道が金谷峠に至る県道、
福井県道18号鯖江美山線(さばえみやません)
鯖江市から福井市に至る主要地方道です。
直進する道はこの交差点を終点とする福井県道192号上河内北中線です。
こちらはピストン県道で、前回紹介した福井県道243号に負けず劣らず短い路線です。
正面に見えるのが文殊山系に分類される山々、左の山頂は城山と呼ばれる山塊です。
山頂には三峯城(みつみねじょう)という城跡があり、室町時代の山城だそうです。
街道は好きだけど歴史はそんなに・・・、詳しくはないです・・・。
峠前の最終集落に入ります。
峠の麓はいきなり田んぼということは少なく、集落があることが多いです。
移動手段が徒歩だった頃、茶屋があった名残でしょうか?
狭い。
そしてなかなか急な坂道。
これは古くからの街道を色濃く残す作りです。
在りし日の姿を思うと胸が熱くなりますね(無くなってない)。
冬の峠に来るといつも思いますが、高度と木陰の為か、残雪が非常に多い。
もともと山際は降りますが、10m、20mでも標高が変われば、別世界ということも十分あり得るんだということがよくわかりますね。
冬山はこれだから怖い…。
しかし所詮低山、車で登ればそれほど苦にはなりません。
むしろ単調な景色に刺激を与えてくれるスパイスとして、これを越えれば福井市だという目印として、その効果を発揮しています。
個人的には県道18号は、この峠がなかったら相当退屈な道・・・。
そしてこの道はトンネル峠なのです。
いや誤魔化すつもりじゃないんです!
ただ福井側の峠道が明瞭じゃないとの事前情報がありまして、今回はとりあえずトンネルまでの道をレポし、旧道の峠は後日攻めてやろうという久々坂峠パターンで行ってみようと思います(笑。
福井側の道通ったことある人、情報くださ~い!
こちらが旧道があると事前情報を得ている林道。
金谷林道(かなだんりんどう・レポ未)と仮称しましょう。
一見県道の旧道にも見える金谷林道ですが、こちらはこのまま進めば麓に降りてしまうので騙されると大幅な遠回りにあいます。
ここの山裾から藪の隙間に入るのが古来からの峠道なんですが、この雪を見る限りそれなりの装備は必要そうです。
右側に写っているのはお地蔵様。
峠にあったものを移設したのでしょうか・・・。
金谷隧道(かなだんずいどう)
1974年開通、ちょうど隧道とトンネルという言葉が入れ替わっている過渡期の隧道です。
その為かここは金谷トンネルと呼ばれることの方が多い様子。
扁額は隧道なんですけどね。
そう言えば、プレート見損ねた・・・。
しかしボーダー柄の隧道ってどうよ?
林道の反対側にはこんな立派な開通記念碑が。
やはりこの隧道が掘られる前には、ここに車が通れる道はなかったとのことです。
峠が唯一の旧道か。
そそられるな・・・。
まぁ立派な県道トンネルですよ。
確かにここは隧道と呼ぶよりトンネルと呼んだ方がしっくりきます。
直線なので福井市側もくっきり見通せます。
福井市に入っても景色はあまり変わりません。
低山なので劇的な変化は期待してませんが、こうまで変わらないとちょっと寂しい・・・。
標高自体は248m(峠の標高なので、実際は200m強)なのでそれなりに高いのですが、海から遠いこの地ではやはり「大したことない峠」になってしまいます。
個人的には唯一の見どころ!
これは素敵なヘアピンカーブ!
つまらないなんて言って悪かった!!
これはいい!大好きだ!!
典型的な山岳地形の福井市側。
こんなに険しい景色がみられるとは思ってなかったので、ちょっと嬉しい自分がいます。
へばりついてますねぇ。
そして法面工事が凄い・・・。
しかしとはいっても標高の低い峠であることは事実。
すぐに道は落ち着きを取り戻します。
こうなれば街はあとわずか・・・。
県道同士の交差点に着いて、今回のレポは終了です。
正面に見える建物は福井市立一乗小学校、さらに奥の山は一乗山。
そうここは某お父さんのCMでも有名になった一乗谷です。
一乗谷と言えば、お父さんのCMも有名ですが、一乗谷朝倉氏遺跡や佐々木小次郎が秘剣「燕返し」を編み出した一乗滝が有名です。
この交差点を右に曲がり、県道18号を辿れば一乗谷朝倉氏遺跡に至りますが、それは歴史系のブログにお任せするとして、僕はここを右折します。
僕はここを左折し、鯖波(現南越前町)から一乗谷に抜けていた朝倉街道の峠を目指します。
そこには素敵な峠のある風景が・・・。
以上、金谷峠編
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