第3次三重遠征第2弾 青山峠 後編
青山高原ウィンドファーム
同名の電力会社が青山高原に所有する集合型風力発電所です。
高原内には51機の発電用風車が林立している、本州最大規模の風力発電施設となっています。
実際見た方はわかると思うんですけど・・・。
でかいんだこれが。
初見の人なら確実に驚かせることができるほどでかい風車が所狭しと乱立している光景はまさに圧巻です。
ついでに音も物凄い。
巨大な羽が空を切るたびに凄い音がします。
拙い擬音表現を駆使するならば・・・、
びゅぅうおん!!
右を見ても・・・
左を見ても・・・
正面見てもどこを見ても風車。
青山高原を語る上で、この風力発電を抜きに語ることはできません。
ではなぜ青山高原は本州最大規模の風力発電所の立地地域になりえたのでしょうか?
その答えがこの景色にあります。
南から紀伊山地(きいさんち)、高見山地(たかみさんち)、布引山地、鈴鹿山脈(すずかさんみゃく)、伊吹山地(いぶきさんち)と紀伊半島から若狭湾までを縦断する山並みが存在するこの地域、当然ここにはいくつもの峠が存在します。
当ブログの過去レポでは鈴鹿峠、鞍掛峠、武平峠、石榑峠、長野隧道、栃ノ木峠などが挙げられます。
しかし峠とは山の鞍部、つまり一か所だけ低くなっているところを指すのです。
その点、青山高原は約10kmにわたって標高700m~800mの低い平地が広がっています。
山地にあって、山頂以外でこれ程遠くが見通せる地域はなかなかありません。
これにより若狭湾から琵琶湖に抜けた風が太平洋に抜ける絶好のポイントとなります。
年平均7.6m/s、この数字がまさにそれを物語っています。
青山高原の主峰、笠取山(かさとりやま・842m)の名前にもその由来が風であることが窺えますね。
これは東側を見た景色。
見えている街並みは津市です。
この瞬間にも我が町、敦賀に吹いた風が太平洋に抜けようとしているのです。
なんかロマンがありますね。
話を道に戻しましょう。
この区間は過去有料道路だった時期があります。
終点から、先ほどの航空自衛隊の基地までがその区間ですが、昭和59年に無料開放されたとのことです。
青山高原有料道路
名は体を表すストレートなネーミングです。
解放理由は元が取れたからではなく、赤字が累積したからとのこと。
要するに管理費にすら達しなかったということ。
こんなに素晴らしい景色なのになんで??
もうちょっと路面状況が良ければスカイラインのCMとかに使われそうな景色。
いや、スカイラインはただのイメージですが(笑)
なんか空撮でこんなところ走ってるCMのイメージ無いですか?
まぁもともとスカイラインには「山岳地帯に作られた観光を目的にした道路」という意味もあるらしいので、イメージというかそのままなのかな?
ちなみにもともとの意味は「空を背景とした自然物や人工物の輪郭」とのことです。
そろそろ峠の話に行きたいんですが(笑)、なにしろ尾根上を走ってるのでなんどもピークを越えます。
そのたびにここか?
となるんですが、やはり違うよう。
そしてこの道の場合、こういう景色を峠に見つけようとすると失敗します。
普通に考えればわかるんですが、
ここにはある種の言葉のトラップが仕掛けられているのです!
折角、青山高原公園線を走っているんだから、公園もちょっとは満喫しないとね。
やはりここの景色はすばらしい。
車で来れる場所にこんなに素晴らしい景色がある。
それって珍しいことなのかも・・・?
さて、高原から道が下り始めます。
ここからが峠を探す緊張の場面!!
道は登ったり下ったりを繰り返しながら、少しずつ標高を下げていきます。
こういうのは峠を見落としやすいんだよなぁ。
青山峠、着
え?下りじゃないかって?どこが峠だって?
僕は今、尾根上から峠に向かって下りてきたんですよ。
ここは峠がT字路になっているのです。
尾根道が存在する山の峠の場合、登りついて峠に至るパターンと山頂付近から下って峠に至るパターンがあります。
今回は後者のパターンということですね。
まぁ車でこれが起こることはけっこう稀です。
それこそスカイラインのような道ならままありますが・・・。
青山トンネルの上を跨いだらすぐに県道が分岐します。
三重県道755号老ヶ野古田青山線
(おいがのふるたあおやません・レポ未)
この道、地図上で見てもどう見てもまともな県道じゃないので(笑)、今後是非行ってみたいところです。
今回は計画優先でスルーしました。
また来るからな!!
有料道路の跡を色濃く残す終点に到着です。
ぶつかった道は国道165号、青山峠が本来通っていた初瀬街道(はつせかいどう)を踏襲する国道です。
次は初瀬街道を辿って峠に至りたいなぁ。
僕もそっちの方が峠っぽいし。
山歩きする人だと峠は下って至るものみたいなイメージがあるみたいです。
考え方の違いってすごいね。
以上、青山峠編
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