足羽山リフト Revenge 中編

登り始めて暫くすると、石垣で固められた平場が現れました。
ここにあるのは索道にとって無くてはならないもの。
準主役の登場です。

支柱健在!!

索道の索とはワイヤーのこと、ワイヤーが繋ぐ道だから索道です。
しかしそのワイヤーは鉄柱に支えられなければ道を辿ることは出来ません。
この支柱こそがまさに索道を支えるものなのです。
ここでネットから脱出して、地に足をつけました。
腕ぱんぱんだよ。
凄いアスレチックでした。
この平場でようやくちょっと落ち着いて周囲を見渡すことが出来ました。
さすがに高さは感じるな。
まぁとはいえまだまだ車の音も喧騒も間近ですが。
それでも緑に囲まれているとやはり落ち着きます。
周辺の石垣はリフトの支柱関連のものと断言していいと思われます。
この辺りには他に道もなければ施設も無い。

足羽山で他に有名な物件でもある笏谷石採掘坑道(しゃくだにいしさいくつこうどう・レポ未)もこちらではありません。
他に疑うものが無いので消去法ではありますが。
もう2度と動くことの無いチェア。
索道としての正式名称で言うなら「搬器(はんき)」と呼びます。
搬器を主索に接続して、動力によって周回する。
それが索道というシステムです。
索道探索では足元に注意しても何も見つからないわけです。
中空に浮いている搬器やワイヤーを探します。
そして基本直線的。
一つ見つければその後を辿るのは比較的容易です。
当たり前ですが、主索は完全にテンションを失っています。
それに伴い搬器は地面に垂れ落ち、宛ら亡霊のようです。
夜、懐中電灯で照らしたら怖いだろうなぁ、これ。
ちなみにテンションを失っているといえば、落下防止ネットも完全にテンションを失って地面に這い蹲っています。
ここに落下しても何も助けてくれません。
普通に地面に激突です。
まぁ落ちる場所もなくなってるので問題ありませんが。
支柱再び!
一定の間隔で現れる支柱は、進行具合を図る良い目印です。
しかし良い雰囲気ですね。
廃らしい光景に胸が躍ります。

死屍累々

意識すればそこかしこに搬器の屍が横たわっています。
北陸の風雨風雪は甘くはありません。
索道本来の姿でい続けるのは、やはり相当のレアケースといえるでしょう。
戦場みたいだ・・・。
無造作に転がる搬器たち。
哀愁漂う光景に心が揺さぶられます。
支柱3本目。
良いペースで登ってきています。
最初に比べて勾配が落ち着いたことが大きいですが、道としてはありえない角度です。

まぁ索道というのは本来そういうものですからね。
もっとも直線的かつ勾配、地形を無視できるのが索道というもの。
そこを徒手空拳で挑む僕が馬鹿なのです。

そしてここから、新たなステージが始まる!

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この道往けば act2

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