沢隧道 前編

世の中おかしな奴がいるもんです。

普通を好まない奴、平穏を望まない奴。
いろんな輩が闊歩するこの時代、隧道の巷でもそれは例外ではありません。
レポスタート!
ここは国道367号、高島市旧朽木村域の中心部です。
真っ直ぐ国道を突っ切れば保坂の物件群へ至ります。
しかし今回は国道を離れなければなりません。

滋賀県道295号市場野田鴨線

(いちばのだかもせん)

朽木と高島を結ぶ路線というイメージの県道で、実際にそれは間違いではありません。
国道161号と国道367号は平行路線なので、はしご路線がいくつかありますが、その間に比良山地(ひらさんち)を挟み込む形となるのでなかなかに素敵な状態となっています。
そのうち、ここの南を往くのがみんな大好き横谷トンネルです。
正面には川、その奥に山。
険峻な地形の典型ですね。
利賀村なんかでも見ましたよ。

あっちのがやばいですが。


手前の川は安曇川(あどがわ)、淀川水系の一級河川です。
その奥は上山(うえやま・412.4m)と蛇谷ヶ峰(じゃたにがみね・901.7m)。
その隙間を縫うように県道は登っていきます。
安曇川を渡ると正面の上山を避けるように右カーブ。
地形に沿った昔ながらの線形です。
ここもかつての街道跡。
鯖街道の枝街道の一つです。
上山を避けきったらいよいよ山との対峙です。
正面はただの高島市道。
左折が県道です。
いよいよ勝負の時間が始まった感じです。
さぁて目的のブツはいつ出てくるか・・・。

ぎゃああああ・・・!!

しかし目的の場所まではいける様子。
というか雪が無ければいける奴じゃないの?
そういう自主的な冬季通行止め結構あるので・・・。
鹿俣峠とかね。
まっぶし!!
これだから冬の晴れ間は油断なら無いんだ!
探索は実は曇りがベストです。
1.8車線てとこですかね、この道幅は。
離合するにはちょっとスピードを落とさないと怖い。
そんなくらいです。

しかし晴れ続きの冬。
全く雪はありません。
これはいけるか・・・?
隣の川は入部谷(にゅうぶだに)と呼ばれる安曇川の支流です。
谷というだけあってなかなか急峻。
ガードロープではちょっと不安なレベルですね。
しかし穏やかな登りです。
トラバースしながら、ゆっくり標高を上げていくタイプなのかと思いきや・・・、
そうは問屋が卸さない!!

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この道往けば act2

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