粟野水力発電所遺構群 荘厳なるアーチ編

このとき僕は口をあけたまま、声も出せず、さぞ間抜けな顔をしていたことでしょう。
しかしそれだけの衝撃がありました。

敦賀に石造りのアーチ橋が現存していたとは

間違いなく総石造り

緻密に積み上げられた石材のみで構成されています。
もし何も知らず沢を遡上してこの橋見つけたら、間違いなく腰抜かす。
それほどのインパクトがあります。

アーチ部に綻び一切なし!!

非常に頑強な印象です。
まぁ100年以上ここにあり続けてるわけですから、そりゃ丈夫ですよね。
すさまじい技術力で積み上げられた石材たち。
アーチの構造がよくわかります。
そして周囲の景色との同調具合がまたいい。
もともとこういう形でそこにあったかのような、石橋だからこその自然さが際立っています。
しかしよく見てみれば、川の流れに足元はだいぶ削られているような・・・。
そういう河川工事はあまりされていないようですし・・・。
まぁすぐにどうこう言うものでもなさそうですが・・・。
しかしここまで来るとさっきまで辿った保守道はどうなったという疑問がわきますが、前回のコメントでどうやら別に橋があったらしいとの情報を得ました。
僕もその可能性を考え、橋台らしき痕跡をとっていますが・・・。
いまいちピンとこないな・・・。

まぁこういうのは下からよりも登って探したほうが早い。
ここからクライムオン!
登ってみてわかることってあるよね。

けっこう高い

そこそこ怖いじゃないか!
もしかしてこっちが橋台か・・・?
おそらく木橋だったであろう保守道の橋。
今ではその痕跡を見つけるほうが困難です。
そして見逃せないですよね。
そもそもあれを探してきたんだから。
当然あの穴に近づくためには橋を渡らねばなりません。
下で橋の安定性は確認したので、自分を信じて渡るのみ。
なに大丈夫、廃吊橋やら骨だけトラスよりよっぽどマシ。

しかし橋としては健在ですが、水路としては両側の壁が崩れているのでもはやダメな状態です。
何があったのか気になるところですね・・・。
けっこう埋没はしてますが、まだ余裕はありそうですね。
おそらく水路上に落石があったので、そこに流れてきた流木やら落ち葉やらが溜まった結果でしょう。
こういう類は案外、すぐ埋まる可能性もあるなぁ・・・。
すでに橋の上に木も育ち、かなり自然と一体化している橋。

黒河水路橋(くろこすいろきょう)

そう仮称させていただきましょう。
いや、しかしすごいものを見せてもらいました・・・。
そして橋を越えれば再び平穏が。
やはり橋というのは廃道の花形であると同時に最大のウィークポイント。
架かっているということは感動と同時に、探索を優位に進めることが可能になります。

黒河水路橋方向を振り返って。

確かに典型的な橋→隧道の光景。
しかしそれを地でいっちゃうところがすごいですね。
たしかに水路は鉄道と同じように勾配に制約があるので(片勾配で無ければならない)、沢や岬に対してはこういう手段をとらざるを得ないんでしょう。
しかし素晴らしいものでした。

しかしそろそろ前を向いて探索を進めましょう。
まだ見ぬ遺構がこの先にはあるはずです。
再び暗渠区間。
こうなると廃道にしか見えないな。
しかし例の罠が仕掛けられている可能性もあるので油断は禁物です。

ここに来て荒れだしたぞ!!

まぁおそらく下流側は林道に比べてかなり高いところで終点を迎えているはずなので、上流側であるこちらから進入する人が多いんでしょう。

そして橋も見たからこの辺でやめといてやるぜって人もいるんじゃないでしょうか。
乗り越えたりよじったり跨いだり潜ったり、ありとあらゆる手段を講じて木藪を乗り越えます。
これは斜面から斜め(というかほぼ真横)に生えている木。
蓋から生えている木はほとんどありませんでした。
水路の脇には石垣が築かれています。
法面なんでしょうね。
藪が無ければもっと幸せなんですが・・・。

ぶはっ

ようやく抜けました。
日当たりなどの影響もあるんでしょうね。基本的には北進しているので基本西日。
植生はなかなか激しいです。
草薮が無いだけかなりマシですが。

そして奥に見えているコンクリートの施設に到達しました。

ここは一体何なのか。

一つひとつ形がまるで違います。

次回はこの施設をじっくり観察させてもらいましょう!

しかしだいぶ高くなってきたな・・・。

この道往けば act2

福井県を中心とした。酷道、廃道、旧道、峠、隧道の探索ブログ

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