第2次岐阜遠征第2弾 国道417号 徳山ダム区間 後編
前編最後で分岐した岐阜県道270号。
実はちょっと変わった分岐の仕方をしています。
橋上分岐!
洞内分岐に比べれば珍しいものではありませんし、都市部では結構普通にあるものですが、こういうパターンで別のトンネルに直通コースってのは珍しいです。
ひとえにダム上の道で平場が取れないというのが理由なんですが。
そして実は分岐しているこの橋も・・・。
実は6本の橋が連続していたりします。
見た目はせいぜい2本か3本ってとこですが・・・。
それぞれ冠山側から名前をご紹介すると・・・、
クツ尾ゴンニョ橋(くぞゴンニョはし)
つだウズキ橋(つだウズキはし)
クツ尾ギソ見橋(くぞギソみはし)
クツ尾みかぐら橋(くぞみかぐらはし)
クツ尾杉の木橋(くぞすぎのきはし)
そして上の写真が橋上分岐のあるこの明かり区間最長の橋。
クツ尾山の神橋(くぞやまのかみはし)
まぁいろいろ突っ込みどころはあるんですが。
取り敢えずまずはなんでつだウズキ橋だけ仲間外れにされたのかということ。
そして「クツ尾」で「くぞ」はさすがに読めん。
多分ここの谷が「クツ尾谷(くぞだに)」だからなんでしょうが。
かたかな入る名前で読み方変わるとかさすがにチートすぎる!!
洞山鬼岩隧道(どうやまおにゅわずいどう)
謎のくぞ区間の先に控える隧道です。
鬼岩は「おにいわ」ではなく「おにゅわ」です。
なんか可愛い・・・。
そしてこの怖可愛い隧道を抜けると、徳山ダム区間のランドマークが現れます。
徳之山八徳橋
(とくのやまはっとくばし)
エクストラドーズド橋
日本語では「大偏心外ケーブル橋」と言いますが、エクストラドーズドの方が一般的です。
いやこれ自体一般的じゃないか。
斜張橋(吊り橋の一種)に似ていますが、構造としてはガーダー橋に近いもの。
違いとしては主塔が低く、斜材ケーブルがより傾いているという特徴があります。
見た目的には背の低い斜張橋と言い換えることもできますね。
一般的に斜張橋は吊り橋に次ぐ大径間を支えられる構造として知られています。
しかしエクストラドーズド橋はそこまで広い径間は支えられません。
その分コストは低くて済むので、一般的に200m以下の径間の橋に良く用いられます。
次の隧道は見えていますが、折角なのでもう少し橋を楽しむことにしましょう。
湖畔を回る道が右に分かれているので、あちらから覗かせていただきます。
PCエクストラドーズド橋としては世界最長径間
上記の理由からこれを塗り替える変わり者はいないと思われます。
斜張橋にすべきか、エクストラドーズドにするか、さぞ悩んだだであろう微妙な径間。
支間長220m、全長503m
もちろん徳山ダムにあるすべての橋の中で最大です。
その独特の景観と合わせて、徳山ダムのランドマークとして聳えたっています。
徳山ダムによってできた人造湖「徳山湖」本流を渡る唯一の橋。
やはりその巨大さは十分目立つものでした。
そして再びここへ戻ってきました。
漆原乙女隧道(しっはらおとめずいどう)
なんかメルヘンな隧道を抜けて先へ進みます。
鏡山恵水橋(かがみやまけいすいはし)
再び橋とトンネルの連続区間です。
この橋から左岸へと舞台を移しています。
道場山隧道(どうじょうやまずいどう)
近くに鏡山(かがみやま)はあるんですが、道場山って名前は見えないんですが・・・。
どこかに知られざる地名があるんですかね・・・。
そしてここから短い橋を3本経由して、再び隧道へ。
雪姫万丈滝見橋(ゆきひめばんじょうたきみはし)
美徳千丈滝見橋(びとくせんじょうたきみはし)
院谷百丈滝見橋(いんだにひゃくじょうたきみはし)
う~ん、由来が気になる・・・。
そして奥の隧道。
もともとは3本の隧道でしたが、現在は1本の隧道としてまとめられています。
大徳之山隧道(だいとくのやまずいどう)
僕の探索から見れば、ここまでが旧徳山村区間。
つまり逆から見れば、ここから先が旧徳山村域ということになります。
かつてこの地を隔てていた難所「境の尾」(境界を隔てる尾根という意味でしょうね)をぶち抜く隧道です。
人がいたときに作られなかった隧道がダムに沈む時になって作られる。
なんとも皮肉なもんですね・・・。
つまりここに現在立ちはだかっている門番こそが、日本最大級のロックフィルダムである徳山ダム。
ぜひそのお姿を拝見したい!!
遅かったか!!
現在時刻は17時13分・・・。
13分・・・。
ちなみに連絡通路となっている橋にもお名前があります。
徳之山悠久橋(とくのやまゆうきゅうはし)
これはなんかいかにもって名前ですね。
そしてここからは徳山バイパスではなく、別の路線名で呼ばれます。
鶴見ダムサイト線(つるみダムサイト線)
国道417号のバイパスの一種ですね。
そしてまだ連続区間は終わりません。
橋と隧道が連続します。
大津瀬三本松橋(おおづせさんぼんまつはし)
大津瀬こえぐら橋(おおづせこえぐらはし)
大津瀬というのがこの辺りの地名だったようですね。
そしてその奥に控える隧道。
境の尾一里岩隧道(さかいのおいちりいわずいどう)
境の尾の手前一里にあったってことでしょうか?
岩というには長い隧道ですが・・・。
そしてここからはひたすら橋。
一瞬の陸地を繋いでひたすら橋。
もはやどこからどこまでが一つの橋なのかわからなくなるくらい橋が続きます。
小津瀬天狗橋(おづせぐひんばし)
小津瀬もるぞ橋(おづせもるぞはし)
小津瀬くらしし橋(おづせくらししはし)
犬返歩危橋(いぬがえりほきばし)
雷倉大岩名橋(かみなりくらおおいわなばし)
花房ビッキ橋(はなぶさビッキばし)
花房猿巻橋(はなぶささるまきばし)
藤橋川太郎橋(ふじはしかわたろうはし)
この中でオブローダーとして見逃せない名前が一つ。
犬返歩危橋
「歩危」という地名は全国各地にあります。
有名どころでは徳島県の大歩危小歩危(おおぼけ・こぼけ・レポ未)、国道162号の内ヶ戸歩危(うちがとほき・レポ未)等、ようするに危険な道にあった名前なわけですよ。
ここはもう既に喫水域ではありません。
ということは残っている可能性が高い。
かつて犬が尻尾を巻いたという伝説の道が!
ここはいずれじっくりやってやろう。
なにせもう17時30分だからな!(涙
そして再び隧道が・・・。
なんか日が暮れてきて気持ちが焦ってるのか写真がぶれてるな・・・。
池太沢夜叉隧道(いけんだざわやしゃずいどう)
・・・という名前はついていますが、地元では「鶴見トンネル」と呼ばれているそうな。
まぁ大概そんなもんです。
1982年に完成した最も古いトンネルです。
名前も当初は「鶴見トンネル」だったのかもしれませんね。
仮称みたいな感じで。
トンネルを抜けた先の最後の橋。
鶴見杉原橋(つるみすぎはらはし)
これを越えれば道は普通の国道へと戻ります。
写真は旧道が疑われる分岐。
ここが犬返歩危へ続いてくれてればいいんだけど・・・。
最後におまけ。
こちらもエクストラドーズド橋。
奥いび湖大橋(おくいびこおおはし)
かつては横山ダムの天端を通過していた国道303号に新たにできたオシャレさんです。
同じ会社の施工なのか徳之山八徳橋と同じデザインですね。
さて、これで冠山峠から続く素敵な道の旅も締めくくりです。
山岳林道から高規格バイパス道路まで、ふり幅の大きい旅。
実は結構お勧めです(笑。
以上、国道417号徳山ダム区間編
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