旧北陸本線暗渠群 隧道の陰に隠れて編

旧北陸本線

現在は敦賀市道と県道207号、国道476号となっている旧線利用道路。
この度めでたく、国の登録有形文化財に指定されることが決まりました。
そんな敦賀の誇る土木遺産、実はまだまだ隠し玉を持っていた。
今回はそれを暴いてやろうというわけです。

やはりこの路線最大の魅力は隧道群
合計11個もの隧道が連続し、明治の隧道の雰囲気を満喫できます。
さらに日本初のプレストレストコンクリートを使用したロックシェッドを持つ山中信号場跡等、道路上の構造物は大概レポしてきました。


上に無いなら次は下。

旧北陸本線暗渠群

レポスタート!
いきなりどこやねんって写真で申し訳ありません。
なにせこの暗渠に関しては正確な位置を示す情報がなかなか得られず、当たりをつけたポイントを虱潰しに調べてるしかなかったのです。
ここは今話題の北陸新幹線の工事の真っ最中。


新北陸トンネル(しんほくりくトンネル)

北陸トンネルと言えば、正にこの北陸本線跡道路を旧線に追いやった張本人。
その最新の後継者です。
その工事に旧線跡が使われる・・・。
なんとも複雑です・・・。

しかしこれが格好の目印となっています。
現在地はここ。
地図上では何もありませんが、派手に工事しているので嫌でも目につきます。
具体的にはカーブの曲がり終わりですかね。
そしてそちら側には下りられません。
なので北側しかチェックするのが難しい状態です。
よく見ると枯れ沢らしきものがあります。
そして水音は聞こえるので水はあるっぽいですね。
利椋峠で疲労した足はこの築堤を下るのに不安を感じましたが、行かないわけにはいきません。

!!!

危うく落っこちるとこだった!!

まだいけるな、俺の脚・・・。
石積みの暗渠!!

大桐第1暗渠

(おおぎりだい1あんきょ)

正式名称は不明の為、あくまで仮称です。

今も現役!!

これは純粋に美しい。
苔むした感が堪りません!
普通の隧道では翼壁は穴に対して垂直になるものですが、ここでは水流を穴に集める為に斜めになっています。
その為アーチ環が見にくいのが玉に疵ですが、それも味ですね。
布積みの翼壁は一切の綻びはありませんでした。
素晴らしい保存状態。
改修の跡も見られません。

どんだけ頑丈なんだよ!!

間違いなく隧道と同時期の施工。
つまり明治生まれの暗渠のはずです。
これは感動するレベルだわ・・・。
これほどの遺構が名前も知られず残っているとは・・・。
まだまだ近場を甘く見てました・・・。
同じような写真が多いとお思いでしょうが、なにせここは水の流れが激しい。
そして薮も激しいので、この位置からしか全景を写せないんです・・・。

にもかかわらず僕はここに10分くらい滞在していました。
何せここを見つけるまでに30分は徘徊してたんでね!
ちょっとは浸らせてもらうぜ!

さぁこの調子で次行ってみよう!

この道往けば act2

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